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はじめに

『薬草・ポーション・アイテム錬金研究所』と呼ばれる施設がある。

その施設に勤める、一人の女がいた。その女の手からは、どんなアイテムも生み出せるという。

彼女の名前は、愛野(あいの)薬子(くすこ)という。



「というわけで、私たちの研究所がいきなりゴブリンの集団に占拠されてしまったのよ!

そして、彼らはこのような要求をしてきたの。」


「この研究所にある、全ての錬金のレシピを、俺たちによこせ!さもなくば、人質の命は無いと思え!」


というわけで、今、私たちはその人質なの。

まず、話をさかのぼって考えるから、聞いててね。


ここは、アルマムーン帝国にあるアイテム錬金のための施設、『薬草・ポーション・アイテム錬金研究所』。

アルマムーン帝国の皇帝の肝いりで作られた施設なのよ。

なぜ、薬草、ポーションと名前がついているのかというと、皇帝がいつまでも皇帝として権力を握り続けるため、そのためには長生きする必要があるからなんだって。

実は私も、薬草、ポーション、それから、指輪、アクセサリーなどの装飾品のオタクなのよ。自他ともに認める。


その日も、いつものように出勤してきた。


「おはようございます。」


薬草・ポーション・アイテム錬金研究所

所長

日野(ひの) 玄蕃(げんば)

「ああ、おはよう、薬子(くすこ)君。」


日野(ひの)所長(しょちょう)は、この研究所に長く居る、いわば、研究所の生き字引ともいえる人。今の皇帝の父、すなわち先代の皇帝の代から仕えているって。

錬金のレシピは門外不出。アルマムーン帝国の皇帝と、その取り巻きの限られた者たちだけが、その権利を独占できる。


若い男性研究員

久保(くぼ)恭一(きょういち)


主に、薬草、ポーションの中でも、毒やマヒ、眠り、呪いといったステータス異常に効果があるものを研究している。

毒やマヒを治したり、眠くなりにくい、あるいは、呪いや混乱の魔法にかかりにくくなる、などの効果がある。


若い女性研究員

小佐野(おさの)絵真(えま)


こちらは、特殊な指輪、腕輪、アクセサリーなどに装着されている宝石などについて研究している。

指輪、腕輪、アクセサリーなどに装着されることで、なぜこのような効力が発揮されるのかについて、研究している。


ちなみに、私たち研究員の名前は日本人の名前だけど、舞台となる世界は、西洋中世風のファンタジー世界の、アルマムーン帝国という国なの。


ところがその日、研究所はゴブリンの集団によって占拠されてしまった。

そして、ゴブリンたちは、私たちが研究している錬金レシピをよこせと言ってきた。


いったいなぜ?


私は、戦闘要員ではない。武器は持っていない。敵をやっつけるような武器も、この研究所では錬金で作っていない。


だけど、回復、治療、防護という形で、ある意味戦闘に貢献できるものと思っている。そういう信念をもって、錬金に励んでいる。


そうこうしているうちに、皇帝が差し向けた、武器を持った軍勢が研究所の周囲を取り囲んでいた。


「これは、皇帝の軍勢に、早々に鎮圧されることだろう。だけどまずは、人質の命が最優先だな。」


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