林業従事者がチェンソー持って弥生時代に転生した話
ある朝、林業従事者の私が目を覚ますとそこは弥生時代のようだった。
私の周りを村人らしき人々が取り囲んでいた。
私はヘルメットを被り、イヤマフをし、フェイスガードをし、目立つ服装でチェンソーパンツ、チェンソーブーツを着用していた。他には50ccのチェンソーが握られ、腰にはクサビ、インパクトバーが装備されていた。
「ここはどこですか?」
村人たちは私の言葉がわからないようだ。
何が何やらわからないが、私はこんな装備をしている以上木を伐るしか私が何者であるかを示す方法はなさそうだ。
チェンソーのチョークを閉じてスターターロープを引く。初爆する。村人たちが騒ぎ逃げ出した。音に驚いたらしい。遠巻きにこちらを伺っている。チョークを戻してスターターロープを引く。エンジンが始動する。エンジン音に村人たちは怯えと好奇心を持っているようだ。チェーンブレーキを解除して空ぶかししてみる。爆音だ。村人たちがさらに距離をとる。
私は近くにある直径40cmくらいの樹高15mくらいの杉を伐ることにした。村人は樹高の二倍以上離れている。伐倒方向をガンマークで見て受け口を作る。追い口を入れ、クサビを打つ。木が倒れはじめるので退避。木が倒れた。チェンソーのエンジンを切ると村人たちが一斉にこちらに走り寄ってきた。
村人たちが叫ぶ。「カムイ!カムイ!カムイ!」
カムイ?私のことを神と思っているらしい。
村人たちがなにやら話し合ったかと思うと解散した。と思ったら1mくらいの木材を大量に持って集め出した。
「マツル!マツル!」
こ、これは、祭りが始まるみたいだ…
こうやって昔の人々は超常的な現象を受け入れてきたのだろうか?
私はこれからどうなっちゃうの〜?