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作戦の為

 9-29

戦闘艦と潜水空母を残して敵は消え去った。

(アトラン)はこれで潜水艇の製作は無理だろう?

体制を立て直して地球の征服に乗り出す予定に成った。

二体のロボットと超人達を基地に集結させて次の計画に着手した。

アメリカの大統領にA-4が成り代わる事、対抗の各国にはロボットと超人を派遣して、混乱をさせる計画だ。

(アトラン)の計画でどの位の超人が生き残るか不明だったが、幸いムー号の五十人は十名程で、アトランティス号の超人は(アトラン)の手の中に有るから、いよいよ本格的征服に乗り出したのだ。

約一億年後には、この地球に隕石が飛来する事は計算している(アトラン)は、アール星にこの地球の人々を移住させない。

人々を奴隷として使い、地球上はロボットとアンドロイドの楽園とする計画だ。


香澄達は次の計画を、足立政務官を交えて話し会っていた。

「敵は飛び去ったが、今後はどうなるのだ?」足立が香澄に尋ねると「村中さんが亡くなって、安心したと思いますね(アトラン)の目的はムー号が浮上する事を阻止、地球人のアール星への移住の阻止だと思います」

「何故、ムー号を引き上げるのだ」

「もう、ムー号自体の浮上は出来ないと思います、機関部分と切り離せるのです」

「それでは君たちは機関部分を引き上げてどうするのだ?」

「本当はムー号もアトランティス号も健在で、私達の指導によって地球の人々の移住のお手伝いをするのが本来の目的でした」

「アトランティス号が破壊されたのかね?」

「はい、アトランティス号の中枢を司るコンピュターとでも云いますか、頭脳ロボットが反乱を起こして、地球に移住中の人々を含む母船を破壊したのだと思います」

「ロボットの反乱か、漫画の世界だな」

「巨大なアトランティス号の沈没は、多分地球上に巨大な津波を起こしたと考えられます。ムー号も人々が移住中でドームが開放していたと考えられます。津波はムー号の操縦を不能にして、沈没海底深く沢山の人々と共に水没したと考えられます。残った人々が世界各地で細々と生活を始めて、文明が発展した」

「大陸の様な母船が沈んだのか?」

「その為、私達が遅れてきて、移住する計画が文明の遅れで出来ないのと、二つの母船も存在しません」

「その君たちが来たアール星は今どの様に成っているのだ?」

「隕石の嵐の中でしょう、僅かな人々がシェルターで生活をして、冬眠カプセルに眠って居る指導者、科学者も居ます」

「いつまで、嵐は続くのだね」

「百年は続きますね、草木は燃えて文明は消えます。地球も過去に何度もその中を通過しています。その度に文明は消えます」

「昔、生物が存在していたのか?」

「最近では巨大な動物の楽園だったと思います」

「我々の先祖は?」と足立が言うと、香澄が自分を指さして「私達ですよ」

「訳が判らんな」

「私達超人は母船から別れて、冬眠カプセルで約一万年眠って居ました。地球の周回軌道から自動的に各母船の機関部分を目指して、カプセルが突入したのです」

「乗ってきた船はどうなったのだ?」

「カプセルの発射と同時に消滅しました」

「要するに同じ船に乗ってきた君たち超人は、母船から切り離されて一万年後に到着した訳で、私も、君たちも同じアール星の人なのか?」

「はい、足立さんの先祖が私達と母船で過ごしていたのですよ」

「恐い話しだ」

「でもダイヤも石炭も石油も隕石の雨のお陰で出来たのですよ」

「君たちは宇宙のメカニズムを掴んでいるのかね!」

「おおよそは!巨大な磁場を中心に廻っていて、地球もアール星もゴミより小さい存在です」

「宇宙には生物は沢山居るのかね」

「太古の地球の様な星も沢山有ります」

「高度な生物は?」

「居ると思いますが、中々コンタクトは出来ません!広すぎます」

「アール星から、地球までどれ位離れているのだ」

「光の速さで千年程でしょうか?」

「千年?」足立が大きな声で驚く。

「私達のカプセルが光速では移動出来ないので、約一万二千年の時間差が出来るのです」

「判った様な、判らない様な話しだ」

「私達は、戦闘艦と潜水空母の修理が終わると、エーゲ海の敵の基地に向かいます。基地を制圧して製造ラインを奪って使います」

「潜水艇を造るのか?村中さんが居なくても造れるのか?」

「大学生に村中さんが教えていましたので、出来ると思います」

「私達は何をすれば?」

「船を操舵出来る人を数十人出して貰えませんか?アンドロイドの船員は総て破壊しましたから」

「判った、準備しよう」

超人達は船の修理の間、特殊金属を空母に載せる。

(アトラン)の基地の攻略方法の検討に毎日を使っていた。


A-3,4、7,8の四人はアメリカに渡って、大統領とすり替わる準備と機会を伺っていた。

中国の上海に(ヘリオス)と(シリウス)が現れて、大暴れをしていた。

香澄には何故、急に中国にロボットが行ったのか判らない。

軍隊を総動員させて防戦をするが、二体のロボットは機敏で直ぐに空を飛ぶ、ミサイルは撃ち込むで、術が無い状態で日本政府に超人の要請が有ったが、超人は日本国が管理していないので、今何処に居るのか判らないと返事をしていた。

香澄は出港の準備で忙しく、とても上海に行く時間が無かった。

基地を攻略以外に止める方法が無い事を知っていたからだ。


二隻の修理は夜を徹して行われ、石山達が戦闘艦の武器の修復を、学生達と重工関係者、科学者の手を借りて、レーザー砲、レーザー小銃が使用可能に成って、空母には建設資材、機器、ヘリコプター、敵の基地の土砂を取り除く道具、大勢の自衛隊の隊員も乗り込む予定だ。

集まった自衛隊員は動かないMロボットを珍しそうに見たり触ったりして、空母の中に居住設備の構築もされて、戦闘ヘリ、爆撃機の代わりにホテルの様に変わる。

水谷姉妹に微笑まれて、愛想を崩す隊員も多いのだった。

戦車も数台、載せられて、空母は満員状態に成ってゆく。

戦闘艦の船内も改造されて、居住設備が沢山出来た。

足立も一緒に行くと、張り切っていた。

始めは予定に無かったが、自衛官の統率の為と、ここで名前を売れば次期総理の座が見えていた。

先の戦いでは一番の功労者で、マスコミにも多く出て有名に成っていたからだ。


中国の二体のロボットは上海を破壊すると、武器、兵器を次々と破壊して、中国国防軍の戦力は大きく落ちてしまった。

北京も火の海状態、手も足も出ない軍隊はお手上げだった。

日本の戦闘を笑っていたが、超人達の能力を改めて知る結果と成った。


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