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壊滅台湾!

  9-21

香澄は超人達の行動を止めていた。

(アトラン)の意図を読んでいたから、申し訳ないけれど今出ると後でもっと大きな被害に成りますと足立に伝えていたのだ。


翌日今度は戦闘艦が台湾近海を航行中に、突然レーザー砲の乱射を始めたのだ。

高雄の町は一瞬で瓦礫の山、緊急発進した戦闘機は統べて同士討ちで墜落をしてしまった。

今度は台中市の建物にミサイルが数発撃ち込まれて火の海に成った。

何故、急に台湾を攻撃したのか?全世界は疑問に思った。

日本での決戦の予行演習?しばらくして台北の町には、ミサイルとレーザー砲が一緒に発射されて、数時間後には瓦礫と火の海に成って、一瞬で台湾政府は壊滅してしまったのだ。

人口の大半が死亡、産業も何もかもが灰に成った。

一瞬の出来事でこれ程悲惨な状態は無いだろう?戦闘艦の攻撃のもの凄さに各国メディアは声も無かったのだ。

日本政府はやがて自国も台湾と同じ運命なのか?と震え上がった。

都会から田舎に非難する人が大勢いたのだ。

道は大渋滞、香澄が足立に「メディアで、大丈夫だと放送して下さい、混乱がまた事故を生みますからね」

「判りました!放送してみましょう、でも国民は安心するでしょうか?」

「では、あの爆撃機を誘き寄せて、撃ち落としましょう」

「えー、何処に居るのか判らないのに?」

「潜水空母に着陸していますよ」

「見えるのですか?」

「堺君の目と私のテレパシーで確認しました」

「どの様に?」

「まあ、見ていて下さい」轟が上空に舞い上がった。

「スパーマンだよ」と足立が驚くと、轟が潜水空母の近くに飛んで、手に持った器具を爆撃機に向けると、しばらくしてそのまま帰る轟に伝える。

直ぐさま一機の爆撃機が発進したのだ。

轟を追い掛ける様に轟よりも早い早さで付いてくる。

三河湾上空で追いつかれたと思った瞬間、飛行機は上空で停止したのだ。

どんどん降下してくると、報道陣のカメラに映る。

その時、有田が刀を持ってジャンプして尾翼を切り裂くとそのまま飛び降りて、爆撃機は直ぐに三河湾に激突して沈んだのだ。

映像は日本国中に流れた。

「あれが、超人か!」

「本物のエスパーね」

「逃げなくても大丈夫よ!」

「強い」と全国で声があがったのだ。

しかしこれは(アトラン)も見ていたので対策が必要だ。

サイコキネシスの相当出来る超人、ジャンプの剣士、空を飛ぶ超人、そして何よりあの爆撃機を誘導出来る超人が(アトラン)には恐かったのだ。

アンドロイドの操縦士が二人乗っていたのを、三河弯まで誘導した。

恐ろしい力にロボットが恐怖を感じていたのだ。

石山と村中が香澄の依頼で作った器具が初めて使われて、香澄のコントロールの力を増幅させて、遠距離で使う装置なのだ。

香澄の能力はもの凄いのだが、近いと云う条件が必要だったのだ。

それを飛ばせれば、これはもの凄い武器に成ると考えたのだ。

今回はその器具の実験でも有ったので「上手くいきましたね」

「敵も味方も驚いたでしょうね」

「今後、対決のエスパー達にも有効な武器に成りますね」

「敵にどの様な能力のエスパーがいるのか判らないので、気を引き締めていきましょう」人数も能力も判らないが、唯ムー号の超人達よりも劣るのは確実なのだ。

元々人選の時にその様に司令官が、分散させたと聞いていたからだ。


台湾を殲滅させた戦闘艦のその後は何も攻撃をしなかった。

何処かを殲滅させて、日本の国にパニックを起こそうとしたのだが、エスパー達に阻まれて目的半ばで終わったのだ。

(アトラン)は慎重に成っていた。

迂闊にアンドロイドの操縦で攻撃をすると、逆襲の恐れが十二分に有ったから、戦闘艦が到着してから決着を考えた(アトラン)だが、側面攻撃の計画も進めていた。

九州にA-4,7,8の三名を密かに上陸させようとしていた。

敵の中枢に潜り込ませる作戦なのだ。

カメレオン女と変身女、催眠術の三人で、カメレオン女は直ぐに廻りの景色に同化する。

変身女は一度会った人物に変身できる。

催眠術は相手を自由に動かせる能力で、香澄の能力の弱いタイプに近い。


アメリカ軍の尾行の空母も戦艦、潜水艦も数キロ離れて静かに尾行をするだけだった。

攻撃は全く歯が立たないから、台湾の惨状を見ても何も出来ないのが現状だった。

三人はサイコキネシスの力で、船上から九州に闇の中移動していた。

異常に接近する戦闘艦に、宮崎の人は震え上がったが何事も無かった。

三人は宮崎の空港に向かったのは、名古屋方面に移動する為だ。

A-8に見つめられると催眠術にかかって、三人はフリーパスで飛行機に乗り込む。

宮崎発羽田行き、三人には行き先は関係無かった。

離陸と同時に変身する女、キャビンアテンダントの姿に変身すると、コクピットに催眠術の女と向かう。

「コーヒーお持ちしました」と扉が開く「誰?」と聞く間も無く態度が変わる。

機長が「何だね」と振り返るのと同時に「判りました、中部国際空港に向かいます」と言ったのだ。

乗客は何も判らず「エスパーの対決、もうすぐよ」

「悪党が負ければ良いのよ」とニュース番組を見ながら話し会っている。

もう一人のカメレオン女がキャビンアテンダントを殺して、トイレに入れた状態にしていた。

床に同化、壁に同化、人の影にでも成れるから、始末が悪いのだ。

そして毒で相手を殺すので、ドラキュラとカメレオンが一緒に成った女なのだ。

とても恐い存在で、何処から忍び寄るか判らない。

飛行機は進路を変えて名古屋に強引に着陸して、三人は悠然と名古屋に到着した。

この三人の到着は香澄に捕らえられて、異質のテレパシーを感じていたのだ。

「近くに超人が来ました、気を付けて!」十人のエスパーに香澄がテレパシーで連絡をする。

「三人だわ、何を使うエスパーか、判らないから危険です」この会話は既に(アトラン)も察知して、潜水空母と戦闘艦には連絡が伝わっていた。

戦闘艦と潜水空母の操縦はロボットなので、敵の兵器で混乱させられる事はないのだが、爆撃機はアンドロイドなので、危険だと早々に格納庫に隠してしまう(アトラン)の周到さだ。

四国の沖を航行する戦闘艦が紀州を過ぎると、魚雷攻撃を最大でしてもらえますか?と香澄が足立に頼んだのだ。

「攻撃出来ないのでは?」

「大丈夫です、あの戦闘艦は船底が弱いのです」

「何故?それが、ヨーロッパでの戦い方がそれを証明しています」と言うと、足立の頭に戦闘艦と戦うアメリカ、イギリス、ポルトガルの連合軍の絵が入り込んだのだ。

「何!だこれは?」驚く足立に「魚雷を、サイコキネシスで避けているのです」

「敵のエスパーを一人そこで封じ込めます」

「おお成る程、戦い易い訳だ!先日の装置で一気に攻撃ですな」

「簡単にはいきません、敵も対策を考えたと思います」日本政府はアメリカ軍に要請して、魚雷を撃ち込んで貰う様に頼んだのだ。

流石にアメリカ軍も従わなければ、先日の二の舞は恐かったのだ。






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