世界の文明
9-17
「ムー号って、あのムー大陸の事?それなら何故日本に来たのだろう?」
「誤作動で来たみたいよ、アール星の超人達はアトランティス号とムー号で地球に来たらしいわ」
「えー、宇宙船の名前なの?」上手に聞く風間に少しずつ話し出す輝。
「でもね、悪党が超人達を待ち構えていたのよ」
「それは何者?」
「判らないわ、潜水空母から襲ってくるのよ」
「あの、無人のヘリ?」
「そうよ、恐いのよ、突如現れるから」
「何百人と死者が出ているよね、でも潜水空母は無敵だってね」
「香澄さんが、何処かに弱点が有ると話していたわ」
「あの綺麗な女の子だね」
「もっと美人で、モデルの様な女性も居るわ」
「本当なの?」
「そうよ、この美人二人は凄いわ」
「何が?」
「治すのよ」
「何を?」
「び。。。。。駄目言わない、混乱するから!」と輝は喋らなく成った。
風間は凄い事なのだと思ったが話題を変えた。
「他の超人は?」
「触らないで物を動かせるわ」
「えー、漫画の世界だね」
「サイコキネシスよ」
「イギリスで話題に成った超人だよね」
「私の知っている人はイギリスの人よりも、凄いらしいわ」
「先日無人ヘリとの戦いも、その超人が活躍したの?」
「勿論よ」輝の話しに熱がこもる。
風間は良い記事が書けると、録音機を胸に忍ばせて聞き入っていたが、自分も興味が有ったのだ。
元々ムー大陸は南太平洋に有ったとされる大陸、一万二千年程前に水没したとの伝説は風間も知っていた。
古代文明には学生時代に填った経験が有ったから、世界四大文明とは、人類の文明史の歴史観のひとつ。
歴史上、四つの大文明が最初に起こり、以降の文明はこの流れをくむとする仮説。
ここで、四大文明とはメソポタミア文明・エジプト文明・インダス文明・黄河文明をさす。
メソポタミアは、チグリス川とユーフラテス川の間の沖積平野である。
現在のイラクの一部にあたる。
古代メソポタミア文明は、メソポタミアに生まれた複数の文明を総称する呼び名で、世界最古の文明であるとされてきた。
文明初期の中心となったのは民族系統が不明のシュメール人である。
地域的に、北部がアッシリア、南部がバビロニアで、バビロニアのうち北部バビロニアがアッカド、下流地域の南部バビロニアがシュメールとさらに分けられる。
南部の下流域であるシュメールから、上流の北部に向かって文明が広がっていった。
土地が非常に肥沃で、数々の勢力の基盤となったが、森林伐採の過多などで、上流の塩気の強い土が流れてくるようになり、農地として使えない砂漠化が起きた。
チグリス・ユーフラテス両河は水源地帯の雪解けにより定期的に増水するため、運河を整備することで豊かな農業収穫が得られた。
初期の開拓地や文化から始まり、エジプトなどよりも早く農業が行われた地域として知られている。
紀元前3500年前ごろにメソポタミア文明がつくられた。
ジッグラトと呼ばれる階段型ピラミッド(聖塔といわれているが詳細は不明)を中心に、巨大な都市国家を展開した。
また、農耕の面でも肥沃な大地・整備された灌漑施設・高度な農耕器具により単位面積当たりの収穫量は現代と比較しても見劣りしなかったという。
さらに、旧約聖書との関連も指摘されており、始祖アブラハムはメソポタミアの都市ウルの出自とされている。
エデンの園はメソポタミアの都市を、バベルの塔はジッグラトを、ノアの洪水は当地で突発的に起こる洪水を元にした逸話との説がある。
古代エジプトは、古代のエジプトに対する呼称。具体的には紀元前3000年頃に始まった古い時代から砂漠が広がっていたため、ナイル川流域分の面積だけが居住に適しており、主な活動はその中で行われた。
ナイル川の上流は谷合でありナイル川1本だけが流れ、下流はデルタ地帯(ナイル川デルタ)が広がっている。
最初に上流地域(上エジプト)と下流地域(下エジプト)でそれぞれ違った文化が発展した後に統一されたため、ファラオ(王)の称号の中に「上下エジプト王」という部分が残り、古代エジプト人も自国のことを「二つの国」と呼んでいた。
ナイル川は毎年氾濫を起こし、肥えた土を下流に広げたことがエジプトの繁栄のもとだといわれる。
ナイル川の氾濫を正確に予測する必要から天文観測が行われ、太陽暦が作られた。
太陽とシリウス星が同時に昇る頃、ナイル川は氾濫したという。
また、氾濫が収まった後に農地を元通り配分するため、測量術、幾何学天文学が発達した。
エジプト文明と並ぶ最初期における農耕文明の一つであるメソポタミア文明が、民族移動の交差点にあたり終始異民族の侵入を被り支配民族が代わったのと比べ、地理的に孤立した位置にあったエジプトは比較的安定しており、部族社会が城壁を廻らせて成立する都市国家の痕跡は今の所発見されていない。
インダス文明は、パキスタン・インド・アフガニスタンのインダス川及び並行して流れていたとされるガッガル・ハークラー川周辺に栄えた文明である。
崩壊の原因となったという説のあった川の名前にちなんでインダス文明、最初に発見された遺跡にちなんでハラッパー文明とよばれた。
黄河文明は黄河の中・下流域で栄えた古代の中国文明のひとつである。
黄河の氾濫原で農業を開始し、やがて黄河の治水や灌漑を通じて政治権力の強化や都市の発達などを成し遂げていった。
東アジアの歴史の教科書には「世界四大文明」のうちのひとつとして挙げられていることが多い。
輝の説明に風間は呆れ顔で聞き入る。
地球の歴史は惑星アールの延長で、二隻の巨大な母船から移住してきたアール人が我々の祖先、大陸だと思っていた高度な文明の逸話は実は船内の様子の伝承、二隻の巨大な宇宙船の沈没で世界中の潮位が上がって、世界の各地にアール人がそれぞれの文明を築いた。
お互いは交流が出来なくなり、後世に違う形で巡り合ったのだ。
その話しを聞けば、世界各地の信じられない場所での文明の発達、不思議な光景の説明が出来ると風間は思うのだった。
「そうそう、猿は人類から作ったペットだって!」
「はあー」風間は驚いた声を出した。




