ゴールドバッジ
私はこの学校に来てまだ数分しか経っていない。
なのになんで生徒会室にいるんだろ。
東京にいたころが恋しいなー。
この学校はちょっと特殊で…
生徒会長の言うことはぜったい。先生も生徒も
その生徒会長は園田優理香。高校3年生。
成績はそこそこなくせにお金の力で
学園のトップに立っているそう…。
なんで生徒会室前にいるかというと
学園長に転校当日に言われた…。
―――…学園長室――
「この学園では生徒会長の言うことは
絶対になってる。だからそれは守って。」
「は、はい。」
「それとこの学院では階級があるわ。
生徒会のメンバーはゴールドバッジ。
1級生徒はシルバーバッジ。
2級生徒はブルーバッジ。
3級生徒はホワイトバッジ。
一般生徒はレッドバッジ。
生徒会室に行ってくるといいわ。
生徒会長があなたにあうバッジを選んでくれるわ。」
「今からですか…?行ってきます。」
―――生徒会室前――
コンコン
「失礼します…。」
ガチャ
「誰?」
「今日転校してきました。
和田夏帆理といいます。
あの…バッジをもらいに来ました。」
「ふーん。
ずいぶんとかわいらしい子。」
「えっ…あっどうも…///」
「どこから来たの?」
「東京です。」
「前の学校は?」
「私立○×女学院です…。」
何これ訊問??
「ご両親はなにを?」
「えっあ、父は小さいですけど…病院を…。
母はそこの看護師をやっています。」
「夏帆理にぴったりのバッジを選んであげる!
はいっこれ」
渡されたバッジは…
「ええっ!?ゴールドバッジ?
私まだ来て少ししか経ってないんですけど…。」
「私は夏帆理を気に入ったの。
受け取ってくれるわよね?」
「は、はい!生徒会長!」
「優理香でいいんだよ?夏帆理」
生徒会長いい人…!
「はい!優理香さん!」
良かった…。
ガチャ
「あれ、優理香?その人誰?」
「あ、紗菜。
こちら生徒会に入る夏帆理。」
「え?!ほんと?!
かわいいじゃん!よろしくね!
私、紗菜っていうんだ。よろしくね」
わ、ちっちゃくてなんだかかわいい…。
「よ、よろしくお願いします。」
「沙菜。夏帆理は沙菜の先輩なのよ?
もうちょっとやわらかくね」
「あ、1年生だったんですね。」
「夏帆理。タメ口でいいのよ。」
「う、うん。」
…あっけなく生徒会に入っちゃった。