クラブソルジャーさん
本作は、拙作『ご当地戦隊トロワーファイブ』の重大なネタバレを含んでいます。
また、本編を読まないと何のことだかさっぱりわからないと思うので、未読の方はこれだけを読んでも全然楽しめないかと思われます。
本編のURL http://ncode.syosetu.com/n4010cs/
○クラブソルジャー
某地方都市を支配下に置こうと目論む悪の組織『ダークグローリア』に所属する、本作の実質の主人公みたいになっちゃってる怪人。右腕は凄まじい怪力を誇るカニばさみとなっているが、それ以外はほぼ人間にしか見えない。
顔立ちはやや目つきが鋭いものの、わりと見られなくもない顔をしているとのこと。そのためか、子供達からの評判も上々で、レッドの母からも言い寄られた。
漆黒のマントに安物の鎧という出で立ちのせいで、どこに行っても目立ってしまうらしい。好きな食べ物は薫子の手料理。食べられない物はカニ。
彼の右腕は戦闘の他、庭の木の手入れや食用にも向いているらしく、食べると非常に美味しいらしい。なお、本人いわくタラバでもズワイでも毛ガニでもないようだ。
生まれて十年のベテラン怪人だが、見た目年齢はあまり若くないらしい。ピンクいわく「歳がよくわかんない顔」。二十代前半くらいと思われる青年・健一の父と容姿が似通っているということから、おそらく四十代から五十代程度に見えていると推測できる。
ちなみに、作者の創作メモによると最初は若い設定だったらしい。だが、いつのまにやらおっさん化した。何故だ。
おそらくそれが、彼と薫子との恋物語の誰得感を助長したものと思われる。
悪の怪人とは思えないほど生真面目であり、比較的ゆるい体系の組織であるダークグローリアの中では若干浮いている。その性格が仇となり、部下からは煙たがられ、上司からも避けられ、同僚からはひがみやら何やらで靴を隠されたりするなどの嫌がらせを受けている。メンタルが弱いせいで心が微妙に折れかけていたようだが、気合でめげずに頑張っていた。
作中に戦闘描写が多くないせいでよく知られていなさそうだが、何気に滅茶苦茶強い。右腕はヒーローが持つ武器をも砕き、左手から放つ剣技は並の武人をも凌駕する。その戦闘能力は、全身タイツを着て「イーッ!」と叫んでいそうな方々とは明らかに一線を画している。
ヒーロー達の武器であるレーザーソードが腹に刺さったり、理不尽な理由で右腕をもぎ取られても生き延びているため、生命力が半端ではないことが伺える。そんな幹部クラスも真っ青な強さを持ちながら出世できない理由は、前述の内容からお察しいただきたい。
最初こそ公園を訪れていた人々を脅し、地域の平和を乱していたが、あまりにも同じ場所に派遣させられ続けたがために人々の方が彼に慣れてしまい、悪事を働くに働けなくなる。というか、慣れるどころかめっちゃ親しまれる始末。子供達になつかれた際には、彼もまんざらでもない様子だった(クラブさん、普通にいい奴じゃん)。
当初の予定には全くなかったはずなのだが、いつのまにやら人間の女である薫子といい感じになる。そのせいで、作者は苦手なラブコメ描写を否応なしに書くはめとなった。しかし、巷で流行語となりつつある「リア充、爆発しろ!」という名言の通り、彼はしょっちゅう爆破されたり、ボコボコにされたりしていたので許すこととする。
最後はダークグローリアの解散をきっかけとして強制的にカタギとならざるを得ない模様だったが、レッドの嫉妬による猛攻を受けたため生死は不明。ま、彼のことだから生きてると思うけどね。
いつか作者の某過去作の外伝を書く時、その際に彼を出場させようか悩んでいる。だが、そもそも外伝を書かない可能性が高いのでお話にならない。
※追記。某過去作の外伝というか、番外編書いちゃいました。そして、その中に……。
本編ではさんざんな扱いであったが、実は作者が今まで書いてきた長編のキャラクターの中では一、二を争うくらいお気に入りだったりする。というか、作者に気に入られたキャラは大体ひどい目に遭う傾向にあるのだが、原因は永遠の謎である。
一応断っておくが、作者はそんなにカニが好きではない。牛タンLOVEである。