通行証
久しぶりの投稿
50メートルはあるだろうか、とても巨大な壁に囲まれた街だった。
「ここがハーデルです」
ティルは手を広げながら説明してくれた。
「なんと高え壁だな」
誠は見上げている。
俺も一緒になって壁を見上げていた。
門番にティルは通行証を見せながら何かを渡していた。
俺たちは通行証もないしどうしたらいいだろうと思っていたら
「こちらに来てください」
と門番の1人に手招きをされ狭い部屋に通された。
「この板に手を当ててくれ」
と門番は真っ白な板を差し出してきた。
俺と誠は意味もわからずその板に手を順番に当てたがなにもない。
なんなんだうなと誠と顔を見合わせていると
「犯罪歴はなしと」
門番は何かに記入している。
おそらく犯罪を犯しているとあの白い板が何かしら反応するのだろう。
「通行料は彼女から頂いているからもう通っていいよ。あとこれを忘れずにね」
と門番は俺たちにクレジットカードくらいのサイズのプレートを渡してきた。
俺たちが不思議そうな顔をしていたら
「お前たち仮通行証を知らないのか?」
門番は怪しそうに見てくる。
「すまない、俺たちは記憶が無いんだ。気づいたら森にいてさっきの女性に助けてもらったんだ。」
俺は当たり障りなく門番に説明をした。
「そうか、なんだか訳ありって感じなんだな。まぁいい、ギルドに行って仮通行証を交換して貰えば全て分かるはずだ」
そう説明しながら俺たちにシッシッと言わんばかりに追い払った。
「終わりましたか?」
ティルは街に入ってすぐの所で待っていてくれていた。
俺は頭を下げながら
「すまない!お金が要るのを知らなくて出してもらったみたいで申し訳ない!」
とティルに謝った。
「いいんですいいんです。私としてはガイムの葉が弾けるという見たことない物を見せてもらいましたし、相談にも乗ってくれたので、私としては気にしてません」
そう自分の頬を人差し指で描きながら照れ臭そうに言ってくれた。
誠が真剣な顔で答える。
「そんなことはない。今は無いがいつか必ずお金は返す。」
「そういえば通行料はいくらだったんだ?」
俺がティルに聞くと。
「600コルですが大した額ではないので本当に気になさらないで下さい」
ティルは焦った感じでそう答える。
親切にしてくれているティルに嘘をつくのは心苦しいが
「すまないティル俺たちはお金の価値も覚えていないんだ」
俺は申し訳なさそうに答える。
「そうだったんですね、それだとこの先困りますよね。そうですねー、大体パンひとつが100コル、夕食朝食付きの宿屋に一泊するのが大体5000コルってところです」
ティルは親身に教えてくれた。
要するに円と価値観としては相違ないらしい。
玲俺たちとしても計算しやすくてとても助かる。
「そういえば門番にギルドに行けって言われたんだけど場所を知らないか?」
俺は門番に言われた事を思い出して聞いてみた。
「あー、そうですね。仮通行証のままだと問題ですもんね。今からいきましょうか。」
ティルは俺たちを手招きしながら歩き出す。
「ティルさんは彼氏のとこに行かなきゃダメだろう。道さえ教えてくれたら俺たちでいくさ」
誠はニカっとしながらティルさんに言った。
まったく、誠はこういうところがちゃんとできるから憎めないんだよなー。
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