プリペンニャイマー
「おはよー」
「おはよう、さゆりちゃん」
今日もとっても良いお天気、素敵な一日になりそうだなー。
「美香ちゃん、昨日のドラマ見た? とっても面白かったんだよ」
「もちろん見たよ! さゆりちゃんも見たんだね、最後が特に面白かったよね」
「そうなの! 最後がすごかったよね」
昨日のドラマ、さゆりちゃんもやっぱり見てたよ。だってとっても面白いんだもの。
もうすぐ最終回らしいけど、どんな展開になるのか毎週楽しみで仕方がないんだ。
「うむ、昨日のドラマの話をしておるのか。あのドラマは非常に良く出来ておるのう」
おやや? ヨミヤちゃんも見てたんだ。あんまりドラマのお話とかしないから意外かも。
「ヨミヤちゃんも見てるだ、面白いよね」
「そうだのう。構成、演出、いずれも申し分のない完成度だからのう。なにより役者の演技がすばらしいのう」
そうなの! 主演の人がとってもカッコ良くて演技が上手なの。ついつい見とれちゃうような演技をするんだ。
なんだか今日はヨミヤちゃんとすごく意見があうよ、言っていることがすんなりと理解できる。こんな珍しい日もあるんだね。
「まさにあのドラマはプリペンニャイマーだのう」
いつも通りの日だったみたい。言っていることが理解できなくなったよ。
プリペン……? はて? 今のは何て言ったのかな?
「ヨミヤちゃん、プリペン……何て言ったの?」
「む? 聞き逃してしまったのか、仕方ないのう。プリペンニャイマーだと言ったのだよ」
プリペンニャイマー……あらためて聞いてもサッパリだよ。
うーん……今日は意見があうと思っていたけど、よく分からない方向にいっちゃうのかな。
「そうだよねヨミヤちゃん、本当にプリペンニャイマーだよね」
「さゆりよ、お主はわかっておるな! まさしくプリペンニャイマーよ」
!
!?
!!!??
さゆりちゃんまで言いだしちゃったよ、プリペンニャイマー。
これはもしかして、私だけが知らないパターン? いやいや、プリペンニャイマーて、そんな不思議な言葉あるの?
このままだと私が話しについていけてないみたいになっちゃうよ。とりあえずお話はあわせておかないと。
「そ、そうだよね、ホントにプリペンニャイマーだよね」
「美香もそう思うか! やはりそうよのう。ちなみにどの辺りが一番プリペンニャイマーだと感じたかのう?」
ヤバイ! まさかの質問がきてしまったよ。
どの辺り? うーん……何て答えれば良いの!?
「えっと……三十分らへん……かな?」
「「三十分らへん……」」
大丈夫かな、適当に言っちゃったけど。
ドキドキ……ドキドキ……
「「あぁ~、なるほど!!」」
「確かにあそこは良かったのう!」
「うん、とてもプリペンニャイマーだったよ」
セーフ!!
何とかなった! 良かった!!
適当でも何とかなるものだね。
それにしても三十分の辺りって……あ、そうか!
「そうそう、CMにいく前のセリフがすごくプリペンニャイマーだったよね!」
「「CMにいく前のセリフ……」」
三十分辺りだと、あのセリフはすごく良かったもんね。
きっと二人もそこのことを言ってるんだよね。
「え……美香ちゃん、それは違うよ……」
「うむ……全くプリペンニャイマーではなかったのう」
えぇ!? まさかの反応だよ。
本格的に混乱してきちゃたよ。
あのセリフじゃないなら、二人とも何の話をしているの?
「美香は分かっておらぬのう、CM後の演技がプリペンニャイマーだったのにのう」
「え? プリペンニャイマーだったのはCM前に流れてた音楽だよ」
あれれ? 何だか全く話がかみあってない?
もう! せめて二人はちゃんと話をあわせてよ。
「うむ?」
「んー?」
「うーん……?」
「「「プリペンニャイマー?」」」
結局誰も話があわなくなっちゃったじゃない!
分かんなくなっちゃうんだったら、普通に面白かったっていうお話をしようよ。
ね、ヨミヤちゃん、さゆりちゃん。
ここまで読んで下さりありがとうございました。次話もよろしくお願いします。




