トムライーサークル
カラカラ……カラカラ……
「城戸崎さん、そっちをお願いね」
「はーい、先生」
今は体育の授業前の休み時間、先生のお手伝いで運動場に白線を引いているの。
この作業って普段はあまりできないから、ちょっとだけ楽しいよね。
大好きな先生のお手伝いだから、よけいに楽しく感じちゃうよ。
ちょうど先生が白線を引こうとしていたところに、ちょっと早めに着がえていた私とヨミヤちゃんが通りがかったから声をかけてくれたんだって。
早めに着がえておいて良かった! 先生の指示にあわせて行ったり来たり。先生と一緒に何かをするのは楽しいな!
「なっ……なっ……」
おやや? ヨミヤちゃん、一緒に手伝ってくれてると思ってたら、顔を青くして固まっちゃってるけど、どうかしたのかな?
「これは……この灰は……」
灰? 線を引く白い粉のことかな?
「ヨミヤちゃん、灰って?」
「この白い灰だ! これは、私の仲間が誰か死んだのか!?」
??……ヨミヤちゃん、今日はものすごく意味の分からないことをいう日なんだね。
仲間が死んだ、っていったの? 何がどういうことか全く意味がわからないよ?
「ヨミヤちゃん。これは灰じゃなくて、なんとかパウダーっていうただの白い粉らしいよ?」
「そんなはずはないのだよ、この白さ……そしてこの灰感……間違いないのだよ!」
はいかん……配管? うーん……さっぱり。
「美香よ、これは早急に仲間の弔いをせねばならぬのだよ!」
今日のヨミヤちゃん、何をいっているのかほとんど理解ができないよ。いったい私はどうすれば良いのかな?
って、ちょっとちょっとヨミヤちゃん。突然メチャクチャに線を引きはじめてるけど、勝手に引いちゃダメだよ!
ああ、せっかく先生が引いてた線も台無しにしちゃって、これじゃあ授業ができないよ。
って、あれれ? よく見たら何やら模様をかいてるのかな?
「うむ! 名も知らぬ同士よ、私はこのシンボルをお主に捧げるのだよ!!」
わあ! 凄い、いつの間にかちゃんと模様が完成してる。
そして怖い! ヘンテコすぎて言い表せないけど、とにかくこの模様は怖いよ!
骸骨みたいなお化けみたいな……あ! テレビで見たミステリーサークルにも似てるかも?
「では美香よ、弔いの舞いだ、いくぞ!」
「えぇ?」
いくって何を? 何をすればいいの??
「お主も見ておらずに、早く舞うのだ!」
ヨミヤちゃん、先生にまで変なことを言わないの! ほらほら、先生も困っちゃってるよ。
「さあさあ踊るのだ! 弔いの舞を捧げるのだよ!」
「えぇっと……こうかしら?」
先生ー! そこは注意しないとダメだよー! どうして一緒になって踊りはじめちゃうの!?
「さあ美香よ! お主も!!」
あーもう、わかったよ! 踊ればいいんでしょう?
ヨミヤちゃんと一緒に。
クネクネ……クネクネ……
先生も一緒に。
クネクネ……クネクネ……
広い運動場に三人で。
クネクネ……クネクネ……
うーん? これは一体何をさせられているの? ヨミヤちゃん。
ここまで読んで下さりありがとうございました。次話もよろしくお願いします。




