・金玉なくなるだんご (一応TS…?) *小学生レベルの下ネタ注意*
金玉がなくなるだんごをぶん投げて悪人男をやっつけるという夢を見たんだ、作者が。ちょっと自分が心配になった。
なお金玉を守る救済処置もあった(無駄に設定が細かい)。
インパクトでかくて面白かったので物語にしちゃいましたが短編にする気力が足りなかったのでこちらへ。
はじめに神が創りたもうた人間は男だった。
ひとりぼっちの男は言った。
「さみしい」
そこで神は男が家族を得られるようにと女を作った。子沢山になった。しかしなぜか生まれてくる子供がみんな男であった。
子供が言った。
「女が母ちゃんだけってどういうことっすか」
神様これに応えてカゴにたくさん入った白い団子をさずけた。
『金玉が邪魔なら取ればいい』
「ちんもありますけど」
『金玉2個なくなれば一緒に取れて女になるよ』
「なるほど」
兄ちゃん近くにいた弟に投げてみた。ころん、と黄色い玉が弟から飛び出して地面に転がった。弟、股間を触ってみる。金玉が一個なくなっていた。
「なにすんだよ! 俺やだよ! 俺も男として女の子とイチャコラしたい!」
「じゃあ団子やるよ」
「やった!」
「ところでそれなんだ。飛び出てきたけど」
兄ちゃん黄色い玉をひろってみる。
「さぁ? 俺の金玉かな?」
「ふうん?」
兄ちゃん弟に黄色い玉を投げつけてみた。
弟、股間を触ってみる。
「2個ある!!」
「金玉戻すこともできるのか」
そんなこんなで2人の兄弟は、のちに悪夢の金玉大戦争と呼ばれる戦いをはじめたのである。
金玉をとってはひろい、取り戻しては復讐を誓って金玉なくなるだんごを投げた。そのうち飛び出た金玉を隠して取り戻せないようにする戦いに変化していくと、どうやら金玉は自分から飛び出した黄色い玉でしか取り戻せないことが分かってきた。
無意味に黄色い玉を集めて勝ち誇る兄弟も現れて、そのうち黄色い玉はどれがどれだか分からなくなり、女になった兄弟、いや姉妹たちのなかにはその身を受け入れるものも現れた。
たくさんあった金玉なくなる団子も無くなった。
そうして世界に金玉が2つある男と1つだけの男と女が誕生した。
金玉が2つある男と女から生まれてくるのは男だけで、金玉が一つしかない男と女から生まれてくるのは女だけであった。金玉なくなるだんごを投げたり取られたり取り戻したりしたことのある金玉2個男の子供は金玉が1つだったり2つだったりした。
そのうち血が混ざり混ざり。
どこかにある遠い先祖が奪われた黄色い玉は、誰が使っても金玉が増えるようになった。上限2個だ。
男を産みたい夫婦はこの隠されし黄金の玉を求めて旅をするようになる。
そして不思議なことに、世界に男が増え女が少なくなると、神殿にまつられている金玉なくなるだんごの入っていたカゴに金玉なくなるだんごが現れる。
そして金玉戦争の幕は何度でも切って落とされるのであった。
『命取り合うよりいいじゃん?』
そうだろうか。
そのうちだんごがカゴから出てこなくても、年間行事として普通のだんごを使った金玉模擬戦が行われるようになった。
世界は今日も阿鼻叫喚だ。