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夏と終わる私の白いワイシャツ

作者: saki

涼しい風がスカートを揺らす。

ワイシャツの袖を通り抜ける。

朝は比較的涼しい。


高校三年の夏、私は幸せの中にいた。

みんなに愛され、求められ、何も悩み事もなく。

ただただワイシャツを輝かせる太陽に身を任せた。


今まで生まれてこんなに幸せだと思う瞬間があっただろうか。


夏が好きなのではなく、この夏が好きなのだ。


風が吹けば髪がなびき、朝付けたコロンの香りがする。


細い自分の手足は光の反射で普段よりも白く見える。


私は高揚感の中にいる。

今が最高に幸せだ。


日差しをあびて白く輝くワイシャツに、風が吹くと中が少しスーとする短く切ったスカート、スラリと長い手足、サラサラな髪、自分のコロンの香り


私を愛してくれて愛している友人。

思った通りに進んで行く物事。


世の中こんなにちょろいものなのか、

意外となんでもうまく行くな。

通学電車の中でそう思った。


もっと白く、もっと細く輝いていたいなあ。

もっと私を愛して欲しいなあ。


夏は湿った匂いがする。

でも乾いた風がそれを補ってる。


私はもう直ぐ終わる。

そう思った。

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― 新着の感想 ―
[一言]  幸せが長く続くといいですね。
2017/01/02 18:58 退会済み
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