表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕と茶道と異世界と  作者: 茶柱 タツロウ
時の神 クロノス編
15/27

時計の針は、止まることを知らない

15話です

「やられた……まさかイデスが来るとはね、」


クロノスは悔しさと悲しさが混じった顔でそう呟く。

そうしている間にも地震は大きくなっていった。


「おい!どうにか助かる方法は無いのかよ!」


どうなってるんだ。やっとクロノスを倒したっていうのに……


「このままだと君も死ぬよ……早く逃げた方がいい。」


「ふざけんじゃねぇ!ここにはマーティやグリン、沙月がいるんだ!一人だけ逃げてたまるか!」


そうだ、俺はみんなを守るために戦った。こんなところでみんなを死なすわけにはいかない。

それに、


「クロノス!お前も行くぞ!」


クロノスは目を見開き僕を見る。


「なんで、そんなことを言うんだ、僕は敵だよ?」


「知るかそんなもん!俺は、俺の手で死ぬ奴を見たくはない!」


クロノスは顔を上げる


「お前……泣いてんのか?」


「!?、僕が涙を流すとは……いつぶりだろうね。

やっぱり君は面白いよ。ただね、その甘さは戦場では命取りになる。僕を置いて、早く逃げろ!」


クロノスの悲痛な叫びが響き渡る。


「なにか、何か無いのか!この場からみんなを助ける方法が!」


クロノスは微笑むと


「そこまでしてみんなを助けたいんだね。……いいよ、力を貸そう」


クロノスの体が光始める


「今から僕はこの地を、この命を持って止める、その間に君たちは逃げろ」


「そ、そんなの!」


「みんなを助けたいんだろう?ならやることは一つじゃないか、君はこんなところで死んでいい人間じゃない。」


ーー本当は僕も君たちの冒険を見たかったけどね。

さぁていつまで持つかな。


「ーーーーーいくよ。」


永遠えいえんとき


辺りが一瞬モノクロの世界になった。

そして、


「あ……あぁ……クロノスが……止まってる……」


そこには傷だらけのクロノスの姿、気のせいか微笑んでいる顔をしていた。顔には涙の跡が、そして何も話すことはなかった。


「ば、馬鹿野郎……」


気づくと辺りは静かになっていた。

この地の時が止まったのだろう。


「みんな、行くぞ!」


俺たちは振り返らずに走り出した。振り返るといつまでもその場にいてしまいそうだったから。






















ーーーーーしばらくすると巨大な爆発音が鳴り響いた。まるで巨大な叫びのように、


16話で会いましょう

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ