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ゲーム少女

作者: fukuoka_elk
掲載日:2013/08/22

ー放課後ー


桜場高校2年3組、団野リツコは、コクられていた。


「団野さん、前から君の事が好きでした。僕とつきあってくれませんか?」


告白している男は、さわやかなイケメンである。


「またか・・・今月、何人目だ?まいった。まいった」


団野リツコは、美しかった。まだ高2だが、松嶋菜々子似の、正統派、王道の美人である。


「・・・あなたは、ゲーム好きですか?」とリツコ


「ゲーム?いや、僕はゲームより体動かすほうが好きで、サッカー部に入ってるけど・・・」


「あー、そうなんですか・・・そーか、そーか、ふーん」


立ち去ろうとするリツコ。


「あの、団野さん、返事は?」


リツコは振り返り、


「ごめんなさい。私、ゲームが好きなんです。だからゲームが好きな人じゃなきゃ合わないと思うの。だから、ごめんなさい」


とリツコは一礼してその場を立ち去った。




ー次の日・2年3組の教室・朝ー


リツコと友達のリカが話している。


「ねぇ、ねぇ、聞いたわよ!昨日、あなたサッカー部の吉田君ふったの?ほんと?」


「ふりました」


「し、信じらんない。あの吉田君ふるなんて・・・」


「だって、ゲームやんないって言うし。私、モンハンのハントランクが自分より下の男に興味ないの」


「モンハン?ゲームなの?」


「そう、モンスターハント。今、はまってるの」


「あ、そう」


とリカは呆れたように言った。


「ちょー面白いから、あなたもやんなさいよ。絶対はまるから。私、極めようと思ってるの!」


「やんないわよ。私はガッツリしたゲームに興味ないの。スマホのかるーいゲームを、ちょこっとやるぐらいで十分満足してます」


「あんた人生損してるなー」


「いやいや、あんたに言われたくないわ。せっかくカワイイ顔してるのに、男も作んないでゲームばっかりしてる、あんたに」


「いーや、あんたが損してる」


「いや、あんただ」


「いーや・・・」


とリツコとリカが、ペチャクチャ喋ってるうちに朝の朝礼の時間が来た。


「ねぇ、ところで今日、転校生がくるんだって?男?女?」


「そうそう、男の子らしいわよ!楽しみー!あーイケメンだったらいいなー」


「あー私よりハントランク上だったらいいのになー」





ー朝礼ー


先生が教室に入ってくる。


「みなさん、おはよう」


「おはようございます」と生徒達。


「えー、まずお知らせがあります。みなさんの中には知っている人もいるかもしれないが、今日、転校生がこのクラスに入ってきます」


「そうなの?」「マジ?」という声もちらほら聞こえる。


「君たちの新しい仲間だが、転校生というのは不安でいっぱいなものだ。だから君達のほうから積極的に話しかけて、温かく迎えてやってくれよ。よろしく頼んだぞ。えー、それでは早速、村田君入って来なさい」


「はい」と教室の外から返事がした。


入り口を見つめる生徒達。


教室の戸が開き、村田が入ってきた。全身をモンハンのシンオウシリーズでかためている。それは明らかにコスプレの域を越えていた。


ざわつく教室。


「な、なんだ、あいつ!?あいつ、なんだ!?頭おかしいんじゃねーか!?」と話し声がする。


「モ、モンハンの・・・マジ?」とリツコ


村田は、教壇の隣までゆっくり歩き、仁王立ちでクラスメイトの方を向いた。その顔は自信に満ちあふれ、何かをやり遂げた男の顔をしている。なんか変なオーラも出ている。


「えー、皆さん。村田君は、モンスターハントというゲームが得意だそうです。ハントランクというのがMAXで、モンスターハントを極めたそうだ。ちょっと変わった格好をしているが、先生は何か極めたのなら、こんな格好してもいいと思ってるぞ。みんなも何か一つの事を極めてみるのはどうだ?とりあえずモンスターハントをして、村田君みたいに極めるというのもいいな。こんな身近に手本があるんだからな。ハッハッハッ」


と先生が言うと村田は、


「ぷっ、ぷ、ぷ、ぷ、ぷ、ぷ」と笑った。


(おいおい、先生、冗談きついぜ。無理に決まってんじゃねーか。バカヤロー)というような笑いだった。


ドン引きするクラス。


唖然とするリツコ。






そして、リツコは隣の席のリカに言った。


「リカ・・・私、あの人とつき合う!!」


         第1話 完

 (第2話があるかどうかは分からないのです)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 村田君のインパクトが強くて面白いですね。 [一言] これからも色々な小説を書いていってもらいたいです。
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