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放課後カミカクシ  作者: 雨音静香
第拾漆章 作戦準備
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拾漆之参拾弐 祈り

「わ、わかりました」

 多少ぎこちなくなってしまったものの、志緒ちゃんにそう答えることはできた。

 そんな私の同意が切っ掛けになって、皆がそれぞれ動き出す。

 最初に行動を起こしたのは東雲先輩で、こちらに戻ってきていたリンリン様に「そういえば、魔除けの鈴は連発して問題なかったのか?」と尋ねた。

 それは私も気になっていたので、リンリン様がどう答えるのかと、視線を向ける。

 すると、リンリン様は何故か私に視線を向けてから『正直、わらわだけでは、先のような連発は無理じゃな』と言い切った。

 やっぱり無理をしていたのかと思い、心配半分腹立たしさ半分でリンリン様を見える。

 が、ここで予想外の言葉が花ちゃんから放たれた。

「凛花ちゃんの存在の大きさを改めて感じますね」

「は……い?」

 急に持ち上げられた私は、訳もわからず瞬きしながら花ちゃんを見る。

 一方の花ちゃんも首を傾げた後で、ポンと手を叩いて志緒ちゃんに視線を向けた。

「この反応からして自覚無しのようですね」

 花ちゃんの言葉に対して、志緒ちゃんが頷きながら「まあ……肉眼では見えないですからね」と返す。

 志緒ちゃんと花ちゃんとの会話の流れからして、どうにも私が無自覚で何かをしていたのはなんとなく感じ取れた。

 とはいえ、自覚が無いことに、心当たりなどあるはずも無く、私のしていた何かがなんなのか全く予想が立たない。

 そんな私の肩を結花ちゃんがポンポンと叩いた。

 私が視線を向けると、結花ちゃんは「見て」と言ってタブレットを示す。

 そこには何か祈っている私の姿と、その周りにリンリン様が『魔除けの鈴』を発動待機状態に纏っていたのと同じ光の那美が広がっている映像が映し出されていた。

「それ、ぴかりちゃんの目で記録した映像だよ。リンちゃんのオーラとリンリン様のオーラは同じタイミング、同じ輝きだったって、オリジンが認定してくれてる』

 説明をしてくれた志緒ちゃんに視線を向けると「つまり、リンちゃんの乙女の祈りでリンリン様もパワーアップするってコトだね」と親指を立ててウィンクする。

 聞き流せない発言を含んでいた気がもの凄くするけども、今はそれよりも事実確認を試着手仕方なかった。

「り、リンリン様、私の……その、祈りで力が増してたの!?」

『うむ』

 たった二文字の即答に、私は言葉を失ってしまう。

 黙り込んだ私の頭にスルリと駆け上がったリンリン様は『あの小僧を護りたいという主様の思いがわらわに流れ込んできたのを感じたから、まず間違いは無いはずじゃ』と言い加えた。

 頭に重さを感じたお陰か、リンリン様の話を聞いたからか、多少反応出来るようになった私は「それじゃあ、私の気持ちが伝わってるってことですか?」と尋ねる。

『そうじゃな。主様の護りたいという気持ちがビシバシ伝わってきたの。その度にわらわの力は増した……乙女の祈りとは誠に凄まじい力じゃの』

 私の力を評価して感慨深げに言ってくれるのは構わないんだけど、志緒ちゃんに続いて『乙女』と言われるのはかなり居心地が悪かった。

 言葉通り、私の思いが伝わっているのなら考慮して欲しいと思ってしまう。

 直後、リンリン様は私の頭をポンポンと叩いてきた。

 思いが伝わっているのは確かなようだけど、私の気持ちを考慮して動いてはくれないらしい。

 そんなリンリン様の態度に不満を抱いたところで、東雲先輩が「凛花」と私の名前を呼んできた。

「は、はい」

 ちょっと驚きながらも返事を素要ることには成功する。

 遅れて視線を向けると、東雲先輩は真剣な顔で「自分の意思で、力を送り込めるか?」と聞いてきた。

「それは……」

 自分自身でコントロール出来るかと問われると、なんとも言えない。

 私が東雲先輩の無事を願ったことが、リンリン様に伝わり、それで力が増したというのは、理屈の上では理解出来るし、そうだったのかと腑に落ちはした。

 けど、私が意図して引き起こしたことではないので、コントロールできるかについては、やはりわからないという結論に至ってしまう。

 私はその事を踏まえて、試さなければなんとも言えないとありのままを答えた。

 対して、東雲先輩は「難しいかもしれないが、試して貰えるだろうか?」と尋ねてくる。

 私は即座に頷きながら「もちろん。リンリン様の力を増すことが私に出来るなら、皆の安全を確保するためにも、コントロール出来るようになりたいですから」と返した。

 すると、志緒ちゃんが「次に挑戦するのはまーちゃんじゃなくて、私だけど……大丈夫?」と冗談交じりに聞いてくる。

 私は「あー、志緒ちゃんだと、気持ちが乗らないかも」と片目を閉じて澄まし顔で答えてみた。

「そ、そんなこと言わないで、私だって不安なんだからっ」

 私の返しが想定外だったのか、志緒ちゃんがもの凄く慌てた様子で縋り付いてくる。

 脅かしすぎてしまったかもと思った私は慌てて「大丈夫、ちゃんとやるから」と伝えてから、抱き付いてきた志緒ちゃんを引き剥がした。

 お互いの顔が確認出来る距離まで離れたところで「東雲先輩と変わらないくらい、志緒ちゃんも大事なんだから、手を抜いたりしないよ」と真面目な顔を作って伝える。

 すると志緒ちゃんは「信じてるから!」と言いながら、改めて私に抱き付いてきた。

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