俺の話を聞いてくれ。
俺は天宮司。
ひとつしたの妹がいるいたって普通の高校二年生だ
ただ信じるのは難しいだろうが、俺には前世の記憶がある
でも全部って訳じゃなくて、惑夜高校に入る前にはそんなに分からなかったし逆に入ってからはさまざまなことを思い出すようになった。
でもこれだけは小さなときから、覚えていた
二人の魔法使いの片方。
黒い髪に俺と同じ金色の瞳が美しい女。
そいつだけは信じてくれる。けして裏切らない。
さみしい時はそいつが歌っていた歌をくちづさむ
そいつが俺の心の中心で支えだった。
そして最後に聞いた女の言葉を思い出した
“どのくらいかかるかわかりませんが、もう一度このような事が起こります。そして、私はそれを阻止したいのです。そうしなければ世界事態が進むことをやめ、このような事が起こってしまうのです。”
女は此処にくる
俺は入学してからそいつを探し回り落胆した
それもそうだ
前世の記憶なんて覚えているやつが早々いるはずがない。木林も他の奴らも誰も前世を思い出してない
もう、あきめるか。そう思って入学式を見ているとそこにはあのときと同じ容姿の女子生徒がいた
やや幼いが間違いない
俺は居てもたっても要られずそいつの教室を伺った
自己紹介をしている
月宮 光。
そいつの挨拶を聞いた瞬間、俺の目からは涙が出ていた
俺は格好悪くなって二階に降りた。
そして涙を拭うと、決心した
今度はお前を助けたい。協力したい。力になりたい。守りたい。
そんな気持ちで意気込んでいると階段を勢いよく月宮が降りてきた
もう帰るのか?話したい。声が聞きたい。
俺は衝動のままに月宮を誰も使ってない空き教室にひきずりこむ。
そして、固まった。
どうしたらいいのか迷った挙げ句出てきたのは頼み込む事だけだった
月宮は口を開けたまま固まる。
でも話しは聞いてくれるらしい。
分かっているのかもしれない
俺は嬉しさのあまり抱きついてしまった
しかしそれは勢いよく剥がされて月宮はいなくなってしまった
仕方なくバイトにいくとそこにはもう木林が来ていた
「で、どうだったの?魔法使いちゃんは見つかった?」
「まぁな。」
「入学式終わってからいきなり魔法使いにあってくるっていうんだもの。まだ前世の記憶にしがみついてるんだね」
「あいつなら、信じてくれる」
「ふーん。随分信頼してるみたいだね。その魔法使い。実はそいつが黒幕だったりして」
「木林!」
「冗談冗談。でも頑張ってね世界を救うためにさ♪そうそう。今日から新人ちゃんくるから。」
木林は それだけいうとスタスタといなくなった
月宮。
また明日話してみるか
と思いながら仕事をしていると背中から声がかかった。
月宮だった。月宮が俺の所に、感動とともにさっきいなくなった怒りが吹き上がってきた
しかしそれも木林に止められ、月宮は前世の記憶がないと分かった。
お前も信じられないだろ
静かに呟いた。ぽっかりと穴が空いたようで、否定しているあいつを見ているようで木林の出ていった後を追いかけようとした
だが、
「……信じるのはそう簡単にできません。でも、天宮先輩が本当のことを言っているのは分かります。」
“……信じるのは難しいですが貴方が嘘を言ってないのは分かります”
前世であいつが言った言葉が聴こえてくる
「じゃあ、」
“本当か?”
「私が魔法使いであるなら、協力させていただきます」
“もちろん。しがない魔法使いですが、協力させていただきます”
やっぱりあいつだった
記憶を持っていなくてもあいつはあいつだった
「……ルナやっぱりお前は最高の魔法使いだ…」
俺の瞳からはまた涙が出ていた。
今度こそお前を守る。あのとき俺達を助ける為に犠牲になったお前を………