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第1話 プロローグ

 俺の名前は、御影良太。


 ごく普通の、平凡の、一般の、その他大勢であるところの、小市民である。 

 運動が得意!なんてことはなく、勉強が頗る出来るわけでもない。あ、それなりであって全然できないってことではないよ。

 身長だって平均、中肉中背よりも少々痩せてる程度。強いて特徴的なことを上げるなら腹筋が(何もしてないのに)割れてるくらいだろう。

 顔は・・・、個人的にはイケてると思いたいが、そんなことは主観的な意見でしかなく、客観的な意見を多数取り寄せれば、どんな魅力的なイケメンだって男の皮肉った、「は?アイツより俺のがカッケーしー」と言う自分で自分を傷つけるなよと思う意見のせいで、フツメンに成り下がるのは至極当然、当たり前のことであり――――――

 何が言いたかったかと言うと、俺の顔面指数は、決して平均より下回るものではない。70・・・いや60代くらいは、絶対あるはず。多分。恐らく。


 なぜ俺がこんなプロローグ的な自己紹介をしているかと言えば、死んだからである。


 それはそうだろう。平々凡々、凡庸で、十把一絡げな俺こと御影 良太がまるで、物語の始まりであるプロローグのような自己紹介をしているのである。これは、然う然う起きることでは無い。そう、人生で一度しか起きること以外で。


 その一回が起きた訳である。遺憾である。


 ただ、このままだと物語的には、完結なのでちょっとやばい。

 なので、続ける為にも死亡したあたりのことを話したいのだが、生憎その時の記憶がスッポリ抜け落ちている。


 あれ、これ終わりじゃね?








 完。









 なんてことはなく、もちろん続けるに値する事実が目前にあるのだ。

 死んだことを忘れている俺だが、では、なぜ死んだんだという思考的結論に至ったかというと、読んで字のごとく目前にあるのだ。


 まずは、白い空間である。周りを見渡しても上下左右真っ白で、目視と感覚でそれほど広くない空間なのは間違いないのだが、白と分かることから発光体が有るはずなのに見つからない。不思議空間だ。


 極めつけがある。もちろん、目前に。


 最初からこれを言えば良かったんだが、俺のチュウニの心がその存在を否定しにかかってこんなに伸ばしに伸ばしてしまった。ごめん。


 しかし、存在しているのだから仕方ない、認めよう。


「あ、回想おわったかな?じゃあ、説明させてもらうよ。あなたは、死にました!」


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