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RPG~Real Playing Game~  作者: KAITO
第一章「こんにちは異世界」
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第二節

 色々考えたが、やはり鑑定系の特殊能力を創ることに決めた。

 知識は力だ。情報は財産だ。

 そうなると「鑑定」というのは不適当な気がする。もっと情報を得られる特殊能力を開発するべきだ。

 とりあえずフィーリングで相応しそうな言葉を羅列してみる。「看破」「心眼」「解読」「分析」など。しばらく繰り返し、しっくり来る表現に行きつく。

 それは「解析」。これなら「知ろう」とすることで「知りたい」情報を引き出してくれると感じた。

 さて、肝心の効果を考えよう。

 真っ先に思い付くのは「解析の魔眼」だ。直視している対象を解析するという能力。やっぱり魔眼は憧れなんだよ。

 次は制限やデメリットを詰めるか。そう思った時に気付く。

 これだと「見えない」対象を解析できないのではないか?

 例えば【能力】や【技能】を確認した時の情報。あれは脳裏に浮かんだだけで、目で見ているわけではない。条件を目視に設定していたら、解析できないだろう。

 そうなると魔眼は諦めるしかない、か。ちくせう。

 なら任意に対象を指定できる能力にする。条件は認識している対象の解析。このままでは強すぎるな。制限やデメリットとして、まずは「魔力の使用」か。他には…まずいな、思い浮かばない。いや、思い浮かびはするが「一日あたりの使用回数制限」とか「解析中は動けない」とか著しく使い勝手を悪くするものばかりだ。

 どうしよう、「魔力の使用」だけで大丈夫だろうか。チャンスは一度だ。これで必要ポイントが「6」とか「7」とか言われたら泣くに泣けない。

 しかし細かい効果は分からないが【限界突破】やら【勇者の加護】やらが「1ポイント」だと考えると、対してポイント使わないような気がしてきた。

 あんまり弱体化させてもやり辛いし、これでいこう。

 そうと決まれば【特典:特殊創造】を意識し、解析の能力を創造!

 やり方が分からないため【能力】の確認同様半ば適当にやってみたが、大丈夫だったようだ。【特典:解析:1ポイント】というのができていた。


 【解析】とは魔力を使用して任意の対象の情報を得る特殊能力である。


 やった! 1ポイントだ!

 これで色々特典を選べるな。とりあえず【解析】をとろうと意識する。

 目に見える変化は現状ない。獲得アナウンスみたいなのもない。

 特典ポイントを確認してみると「5」になっていた。獲得はしてるっぽい。

 次に【能力】や【技能】を確認したやり方で自分の【特殊】を意識する。浮かんできた情報の中には【解析】がある。しかし等級がないな、そういうものなのか。まあいい、これでよし。

 解析しまくって情報収集だ。

 まずは【能力】やら【技能】やらが浮かんでくる何かに対して【解析】をかける。魔力が減る感覚と共に、情報が脳裏に浮かんできた。


 人族は神の加護の元、個人の情報が刻まれた【固有札】を持つ。


 ちょっと知りたい情報と違う気がする。個人的には【能力】や【技能】の細かい説明やら特性やらを知りたかったのだが。

 とりあえず【固有札】とやらを意識してみる。

 すると情報が一気に雪崩れ込んできた。一言で表現するなら、それはステータスだ。

 同時に、【固有札】に関する知識を得た。


 一つ。神の加護の元、固有札は真実のみを記す。

 一つ。固有札はその所有者が望むことで自由に出し入れできる。

 一つ。固有札には追加の情報を記すことができる。

 一つ。固有札には偽りの情報を記すことはできない。

 一つ。固有札にはその所有者以外の者でなければ追加の情報を記すことはできない。

 一つ。固有札にはその所有者が拒否する情報を記すことはできない。

 一つ。固有札にはその所有者が指定する内容の閲覧を拒否することができる。

 一つ。固有札はその所有者が死亡した場合全ての情報と共に再構成される。


 多いわ。

 要約すると【固有札】に書いてある情報は「全て真実」で「他者であれば書き込み可能」、【固有札】の優先権は所有者にあり「所有者が拒否する情報を記す」ことはできず「所有者が拒否する内容を見せない」ことはできる。

 自由に出し入れできるってのはなんだろう。

 試しに【固有札】を出してみる。

 すると手元に光沢のある白いカードが現れた。ポイントカードやクレジットカードより少し大きい程度のカードには、に帯状の直線が十字架のように中央で交差している。

 文字の類は何も書かれていない。模様の類もないため、知らない文字が書いてあるという訳でもないようだ。

 同様に【固有札】の見方も理解している。【固有札】に触れながら念じればいい。ただ、自分の【固有札】は物質化させなくとも見られるのだが。


 項目は「名前」「総合等級」「種族」「年齢」【能力】【技能】【特殊】「追記」となっていた。

 しかも名前の項目は空欄だ。これって自分でこの世界の名前を付けろってことか?

 総合等級は「二級」だった。良く分からんから保留。あとで解析しよう。

 種族は「人間」とある。種族なんて項目があり「人族」なんて解析結果がある以上、他の種族もあるはずだ。エルフとか、ドワーフとか、ケモミミとか。

 年齢は「15」だった。訳が分からん。若返ってる。異世界モノのお約束だと思っておこう。

 次の【能力】【技能】【特殊】についてはそれぞれを確認できるだけのようだ。今までのは個別に【固有札】の内容を確認していたということなのかな。

 そして「追記」。これについては【固有札】の特性に起因している。

 要は他者が【固有札】に追加の情報を記した際には、この「追記」の項目に記載される。

 とりあえず【固有札】に関してはこんなところか。


 次は何を解析するか。

 総合等級ってのも気になるし、【魔術】技能も気になる。

 いや、待てよ? これ、【特典】の内容を解析できないか?

 試してみるか。

 【特典】を意識し、内容を脳裏で羅列する。その中で、特に気になっていた【特典】を解析しよう。

 そう、【勇者の加護】を【解析】する!


 【勇者の加護】とは全ての行動に神の加護が与えられる特殊能力である。(全ての行動に+9の補正が付く。また【勇者の加護】を隠すことはできない)


 勇者要素どこいった? +9って何? そして隠すことはできないって。

 多分隠すことが出来ないというのは【固有札】のことだろう。

 とはいえこれはヤバい。【固有札】やら何やらで神の存在がバンバン出ているこの世界で、神の加護の下で勇者認定なんてまず碌なことにならない。

 これは無視で。


 次は【限界突破】を【解析】。


 自身の限界を無効にする。(能力上限、技能上限、技能数の制限を無効にする)


 なるほど、【限界突破】で突破する限界ってそういうことか。

 まあ長い目で見れば有用だな。いや、制限によっては即効性もあるのか。


 次、【経験の深化】を【解析】。


 自身が得られる経験の効果を高める。(自身が得られる経験点が倍加する)


 倍か。まあ成長速度が倍って考えると凄まじいのか。

 いや、使用ポイントから考えてどちらもこの【解析】と同等と考えると実はかなりいい効果のはずだ。


 他に何を解析するか。【特典】の武器と防具はいいか。

 そうだ。【勇者の加護】にあった「+9」ってのが気になるな。級とは違うだろうし。ってことで【解析】。


 神から与えられる加護の実数値。「+9」は三級分に相当する。


 三級分って、今の俺の【能力】は全部二級だろ。それに三級分足されるとか凄まじいんじゃ?

 あれ、でも【能力】って今の保有経験点五百点でも成長させられたよな? あれって等級を上げられるって意味じゃなかったのか? それによって「+9」の価値がまるで変わるような。

 …もしかして、【能力】や【技能】にもこの実数値ってのが存在するのか?

 早速【能力】を【解析】する。


 【筋力:(4)二級】【耐久:(5)二級】【敏捷:(5)二級】【感覚:(5)二級】【魔力:(5)二級】


 各能力に付随している数字が実数値なのだろう。「4」でも「5」でも二級なのか。しかし「+9」が三級分。どういうことだ?

 技能【魔術】も【解析】してみる。


 【魔術:(+3)一級】


 こっちは「+3」か。大体分かってきたな。

 多分この等級は実数値「3」区切りなんだろう。その区切り以上であれば次の級とされる。「4」でも「5」でも二級なのはそういうことだろう。

 そして技能は、対応する行動の際に実数値が加算されるシステムか。

 能力成長や技能成長は等級じゃなくて実数値が上昇するんじゃないか? あ、成長に必要な経験点の解析もしないと。

 色々試したいな。

 しかし、そろそろ魔力が心許なくなってきた。これ以上の解析はキツイな。


 あ、【自動翻訳】を解析するの忘れてた。まあ、これは解析しなくてもいいか。


 そうだ、とりあえず習得確定な【特典】を習得しておこう。

 まずは【自動翻訳】。これは必須だ。次に【限界突破】と【経験の深化】を習得。【勇者の加護】? とるわけがない。

 これで特典ポイントは「2点」だ。何に使うか。

 とりあえず【特殊】を確認する。それぞれちゃんと習得されているな。

 しかし【特殊】には等級が無いのか? それともこの【特典】のは例外なのか?


 と、色々試しながら歩いていた成果がようやく出た。森の木々を迂回するように伸びている道に沿って歩き、木々によって塞がれた視界が開け道の先が見えてきたのだ。

 その先には、石垣のようなものに囲まれた街があった。


 そう、この世界で初めての街である。


※酷いミスがあったので修正しました。

修正前:【固有札】の優先権は所有者にあり「所有者が拒否する情報を記す」ことも「所有者が拒否する内容を見せる」こともできる。

修正後:【固有札】の優先権は所有者にあり「所有者が拒否する情報を記す」ことはできず「所有者が拒否する内容を見せない」ことはできる。


ご指摘、ありがとうございます。

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