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5 案山子よろしく


その代わり

俺はいつでも

君の背中の

後ろに立った


立ち続けたよ


男など

鼻であしらい

蹴飛ばして歩く

雄々しい君が


そんじょそこらの

男など

逆立ちしたって

かなわない

豪快な君が


そのくせ 

夜見た夢に

怯えて泣き出す

あどけない

怖がりの君が


万が一

世の荒波に

足すくわれて

にっちもさっちも

行かなくなって

どうにも

進退きわまったら


いや 

願わくば


俺という同類への

愛着と

魂の安息地への

恋しさに

いつの日か

君が目覚めたら


そのときは

振り向いて

一目散に

我が懐に

飛び込んで

来られるように


君の 

すぐ真うしろで


綿花畑の

案山子よろしく


両腕を 

力の限り

常に広げて


その日が

今日か明日かと

その一心で

立ち尽くしてた


君を必ず

手に入れると

心に誓った

あの日から

つい最近に

至るまで

ずっと


笑えるだろう?


徹頭徹尾

アシュレ君しか

眼中に

なかった君は


こんな案山子の

仕儀なんか

知る由も

なかったろうが



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