episode23
その日の授業を終え、夕食を取り終えると、ウェンは教師から呼び止められた。ウェンは申し訳なさそうに二人に先に戻るようにお願いをしそこで二手に分かれた。そこでシャルロッテはふとジークハルトと二人きりになったことに気がついた。
「ロッテ?どうしたんだい?」
「あっ...いえ、なんでもありません。」
ジークハルトは「そう?」と言うとシャルロッテの手を取り歩き始めた。
「!ジ、ジークハルト様?!」
「ハハッ。せっかく二人きりなんだから良いじゃないか。そう言えばロッテは学園の中央庭園に行ったことはあるかい?」
「い、いえ...」
「じゃあ、これから行こうか。」
「い、今からですか...?」
ジークハルトはシャルロッテの戸惑いもお構いなしに庭園へと歩みを進める。
「夜の中央庭園は光がキラキラしていてロッテにも見せたいと思っていたんだよ。」
「...ジークハルト様はよく行かれるのですか?」
「あぁ。気晴らしに丁度よくてね。」
ジークハルトはそう言いながらシャルロッテにウインクを送った。
そうしてしばらく歩いていると、中央庭園に着いた。そこには光に照らされた花々や噴水がキラキラと輝いでいた。
「凄い...とてもキレイ...」
「そうだろう?どうしてもロッテにこの景色を見せたかったんだ。」
二人は中心に置かれた噴水の縁に腰掛け色々な話をした。
「ここは星空もよく見えるのですね。とても美しいですわ。」
「...今日、この景色を見せることができて良かったよ。」
「え?」
ジークハルトはそう言うと立ち上がりシャルロッテの前に跪いて、そっと彼女の左手を手に取った。
「ロッテ。いや、シャルロッテ嬢。今日この日に生まれて来てくれたことに感謝する。...誕生日おめでとう。」
そう言うとジークハルトはシャルロッテの薬指に指輪をはめ、手に口付けを落とした。
「あ...私の誕生日...」
「忘れてると思っていたよ。君は時々うっかりさんになるからね。」
ジークハルトはクスクスと笑いながらシャルロッテの手を引き、彼女を抱きしめた。
「愛しているよ。私の舞姫。」




