episode18
食堂で昼食をとった三人は、後片付けをし食堂を後にしようとした。食堂を出て歩き出そうとした時、後ろから「お姉様!!」と声をかけられた。...声の持ち主は言わずもがな、エリザベスだ。三人が"お姉様?"と困惑し立ち尽くしていると、頬を紅潮させ、興奮気味に鼻息を荒くしたエリザベスがシャルロッテの元に駆け寄ってきた。そしてエリザベスはシャルロッテの両手を自身の両手で包み込み、シャルロッテを熱い眼差しで見つめてきた。
「お姉様!今までの数々の御無礼、申し訳ありませんでした。私、心を入れ替えて、お姉様に見合う皇族になれますよう、頑張りますので!待っていて下さいね!あ、今度よろしければ私とお茶会でもいたしましょう!美味しいお菓子とお茶をご用意いたしますわ!」
「エ、エリザベス様?」
「はい!なんでしょう、お姉様!」
「...一先ず、手を離してはくださらないでしょうか?」
「!申し訳ございませんわ!私ったら...」
そう言うとエリザベスはシャルロッテの手を離し、紅潮した頬に手を当て、照れ始めたのであった。そんなエリザベスの様子を見て「これはもう大丈夫か。」とシャルロッテは思った。そしてエリザベスへと温かい眼差しを向けた。
「エリザベス様。先程のお心がけ、決してお忘れになりませんようにしてくださいね?お茶会はぜひ、ご一緒させて頂きますわ。」
「あ、ありがとうございます!」
「では、失礼いたしますね?」
「はい!」
シャルロッテはエリザベスに別れを告げると、ジークハルトとウェンを伴って教室へと帰るのであった。
道中、二人から「大丈夫か」と声をかけられた。
「?何がですか?」
「何がって...エリザベスの事だよ。」
「そうですよ、ロッテ様。あの変わり様は...その、異常としか思えないです...。」
「あぁ...。まぁ、良いではありませんか。エリザベス様も、きっかけはどうであれ皇族としての自覚が芽生えた様ですし。」
シャルロッテがそう言うと、二人は何故か深いため息をついた。
「?お二人とも?」
「ロッテ...あれは皇族の自覚が芽生えたと言うより...」
「完全にロッテ様に心酔している様に見えましたね。」
「そうですか...?」
シャルロッテは先程のエリザベスの様子を思い返したが、「まぁ、嫌われているよりは...」と二人に告げた。すると、ジークハルトが「いやいや!」と、急に声を荒らげた。
「ジークハルト様?いかがなさいましたか?」
「いや、エリザベスのあの目...心酔しているだけでなく、まるで"恋する乙女"とでも言うような感じだったよ?それに...私に向ける視線が敵認定でもしたかのようなものに変わったし...。」
「...それは気のせいではありませんか?」
「いえ、それはオレも感じました。...オレも睨まれましたし...。」
これはまた一波乱あるのでは?と頭を悩ませる三人であった。




