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第9話 【勇者の伝承】

魔法のやり方を知った次の日。

朝、目が早く覚めた。まだ、日の上りすぐぐらいだった。予想以上に早く覚めた。二人も多分まだ寝ているはず。暇なので、身支度を済ませて、散歩に出かけた。朝の町は、昼と違い人通りが少ない。この時間にいる人は、大体が走ったりしている。ギルドも開くのは、日が上ってから少したったぐらい。朝から運動できるほどの元気はない。賑わいのある街も朝早くは、静かな街。騒がしい音もない。あたりにある音は、地面をかける音ばかりである。適当に歩いていたら、門まで来ていた。ギルドカードを持っているおかけで、出入りが簡単にできる。それに、この間の薬草騒動でも少し有名になってしまった。すんなりと門を出れた。森に向かい一人静かに歩いていた。森に着いて、魔法を撃つ練習をしていた。一発ずつ撃ていく。一発目と二発目を比べても大した差はないが、その後しばらく撃ち続けると、一瞬頭に痛みが走った。アニメとかだ見る、魔力切れかと思ったがすぐに収まった。もう一度撃つとさっきよりも遥かに大きい魔力弾ができていた。適当に「シャドウボール」と言いながら木に向けて放った。木にクリーンヒットして木がきれいに倒れた。断面には、電気でも通ったのかと思うような、黒く焼けたような跡があった。少し興奮してしまい疲れた。それに、日もだいぶ昇った。そろそろ、街に活気が戻ってくる。その前に、街に戻り息をつきたい。

来る時同様にのんびりと歩きながら、街に戻ってきた。そのまま、宿に直行する。自分の借りてる部屋に戻り汗を拭いた。そんなに汗をかいたつもりはないが。普段通りに部屋を降りていく。二人は、もう食事をしていた。

「おはよう。」

二人が喋ってる間に二人の座っている席に座った。

「せいや。おはよう。」

「おはようございます。せいやさん。」

二人が先に注文していた商品が届いたところで、僕も注文した。二人の食事を見ながら、今日なにをするかを話し合っていた。

「せいやのランクも上がったから色々な依頼を受けられるようになったのよね。」

「二人は、なにか受けたい依頼とかないの?」

「私は、特にないわ。ユイナは、ないかあるの?」

「特には、ないわよ。お姉ちゃん。」

やりごたえのあるものだといいな〜

こちらの世界の朝食は、ほとんどパンである。というか、パンが主食であるから仕方ない。お米は、こちらの世界に来てから一度も見ていない。もしかしたら、シェンテリという場所なら、日本に文化が似ていそうだから米があるかもしれない。行く機会があれば、行ってみたいな。パンとスープが届いた。二人と同じものを頼んだ。軽く喋りながら、パンを食べた。

食べ終わった。すぐに、ギルドに向かった。ギルドは、今日も賑わいがすごい。依頼の貼ってある掲示板の前に行き、やれるものを探した。今のランクだと、大体が商人からの依頼で盗賊を捕縛してほしいとかの依頼しかない。魔物討伐だとランクが下がるから、次のランクに行くのに苦労してしまう。この国では、盗賊などの、犯罪を行ったものを殺したとしても、刑罰はないらしい。やはり、こういうところで、日本との差を感じてしまう。日本だと、例え自分の身が危なくても、過剰防衛と判決されてしまうことがあるため、犯罪をしただけで人としての権利が失われるような感じがしてしまう。少し命が軽い感じがする。

殺さないようにしたい。ミスらなければ、殺すようなことはない。

盗賊の捕縛の依頼を三人で受けることにした。少し不安である。捕縛のやり方としては、依頼を出した商人と出現場所に行く。盗賊が現れたら、気絶させる。縄で縛る。これが、流れである。護衛をしながら、捕まえる感じであろう。

街の商人の集まる場所に行った。この依頼を出した人のもとに行った。早速、馬車に乗っけてもらって、盗賊の出る場所まで、行くことになった。

これって、商人を庇いながら戦わないといけないの大変だな。

移動中は、三人で喋っていた。どうやら、盗賊のいる場所は結構遠い場所らしい。この間に、この国の建国や勇者について聞いた。

『キュベレー王国の初代国王は、勇者。勇者の名前を知るものは居ない。王宮の書庫にある、勇者が残したとされる本には、名前が書いてあるらしいが、勇者は異世界人。異世界の言葉で書かれている。そして、複雑な言葉だらけで解読をしようとする者は今となっては居ないらしい。キュベレーの建国は、大体300年前。勇者が魔王を倒したことで、勇者をトップとした、国造りが行われたらしい。今日まで、その血筋は、途絶えていない。勇者は、国王の座を息子に譲った翌年に、居なくなった。居なくなった場所に本が置いてあった。勇者の本には、この国の言葉で書かれたところがある。「次、この世界に来る勇者は二人いるだろう。一人は、魔法使い。それも、全属性の魔法を使える魔法使いである。そして、もう一人は、剣を使う勇者である。この勇者は、剣は、一本ではなく、二本使う。両手の剣士であるということだ。無属性魔法も使える。単独の戦闘能力は、普通ではないであろう。勇者が降臨するのは、神々が、この世界の危機というときに召喚してくださるだろう。この地に邪神が現れるなど、神々も、予想にしないことが起きた時である。私は、この世界から居なくなる。この世界は、次なる勇者に託す。ホントの気持ちを言うのであれば、勇者には、この世界に来てほしくない。勇者が来なくても平気な世の中が続くことを心から願う。」と、記されていた。この本を最後に、初代国王の姿を見たものは、一人も居ない。』

この、話を聞く限りだと僕が勇者である可能性は高いだろう。もう一人の勇者がどこにいるかは分からないが、近いうちに出会うことになるだろう。それと、僕はこの強すぎる聖魔剣、ともう一つ同格の剣を扱うことになるだろう。

「こんなのただの噂話でしかないけどね。」

「お姉ちゃんでも絶対にないとは限らないでしょ。」

「300年も前の人の言葉が当たるとは、思えないなだけど。」

「少しは、違う内容になるかもしれないけど、勇者がこの世界に来るのは間違いないと思うよ。」

「私達が生きてる間に勇者が来るとは、思えないけどね。」

異世界人とか、色々と被っている人ここにいるけどね!困惑しながら聞いていた。

「今の、この国の情勢ってどんな感じなの。」

「今は、平民とかからするとすごく豊かな国だけど。国としてみたときに、貴族内で派閥ができてしまっているから、今のまま国が続くかって言われるとわからないところね。国王反対派がここ数年で一気に大きくなりすぎて、国王賛成派と中立派が押され気味になってるわ。」

「もしかしたら、このまま行くと反対派による国王暗殺計画が起きる子のうせいもあるな。」

もし、反対派を率いているのが邪神だとした時、ここ数年で一気に大きくなったことにも納得がいく。多分勇者である、僕がこの世界にいるのは邪神がいるからだろう。何がどうなるかがわからない。少しでも強くなって、元の世界に戻れるようにしたいな。

話をしていたら、いつの間にか盗賊がよく出るという場所についた。ここからは、気をつけていこう。

「いつ、出てくるかわからないので、ゆっくり進むようにお願いします。」

「は、はい!」

小さな森。これは、盗賊からしたら、狙いやすいな。

近くで、草の揺れる音がした。魔物にしては、少し小さすぎる。

「盗賊が来るぞ。準備は言いか二人とも。」

二人の顔を見ると怯えているように見えた。当たり前だ。三人で何人の敵がいるかわからない場所にいるのだから。特に二人は女の子だ。返り討ちにされた時何をされるかわからない。

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