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第4話 【街でのいざこざ】

長い帰路についてようやく街に着いたと思ったのに。

 門を通るには、まさかの身分証明書もしくは、お金が必要らしい。この世界に来て、身分証明書なんてもん持ってきてるわけがない。訳のわからずにこの世界に飛ばされたのだから。用意なんてもんできるはずがない。もちろん。お金もない。だから、この二人と一緒で正解だった。

「ど、どうしよう。身分証明書もないし、お金も一切ない。」

「え〜!なんで両方とも持っていないのよ!」

言えない。異世界人だからなんてこと、普通に考えたら言えるわけがない。どう答えるのが正解だ!?

脳をフル活動させて思いついた答えは...。

「旅に出ている間に全部つかちゃったんだ!」

「じゃあ、身分証は!なんでないのよ!」

「な、なくした!」

思わず嘘を着いてしまった。

「はぁ〜。仕方ないわね、貸してあげるわよ。助けられちゃっているわけだからね。」

よかったー。

「貸しだからね。」

「は、はい。」

お金を貸してくれて、なんとか入ることができた。いなかったら入ることができなかった。街に入ると、やっぱり王道的に、異世界は中世ヨーロッパに似た外観だった。魔法が主流な以上、科学が発展しないから、大きな進展はしないのだろうな。そう考えると中世ぐらいが一般的になるのも頷ける。

 街をしばし、歩いていると、後ろから声をかけられた。

「おい!」

めっちゃ大柄な男が仁王立ちしてこっちを見ていた。

「な、なんですか?」

「若造が、女二人も連れて歩いてんじゃねぇ!」

すっごく理不尽だ。なんで知り合いと歩いてるだけで絡まれなきゃならんのじゃい。

「それと、そのでかい剣。テメェみたいな、ひょろひょろには、勿体無い。ここで置いてけ。」

誰がひょろひょろだ!こっちだって、多少はトレーニングしているわ!この剣を扱えるのは、俺しかいない。それに、2人が言うには、この剣には意志がる。剣が俺を認めたというふうに考えられる。それに、俺だってこの剣に助けられた。見ず知らずのやつに渡すなんて死んでもありえねぇ。てか、この野郎まさか2人もおいてけって言いたいんじゃねえだろう。この2人には借りがある。それに、借金もある。こんな横暴そうなやつに渡したらどうなるかなんてわかったもんじゃねぇ。

「嫌だね、この剣は、俺のもんだ。なんで、見ず知らずの、やつに渡さなきゃならねぇんだよ。」

「なんだと!?このクソ若造が偉そうに。なら、力ずくで奪ってやるよ。」

ここは、面白そうだし軽く挑発しておくか。

「やれるもんならやってみろよ。デカブツ!」

「おい、若造今なんて言った。」

「聞こえなかったのか!やれるもんならやってみろよ。デカブツ!って言ったけど聞こえなかったのかな〜?その、お耳はなんのために着いているのかな。」

しまった。調子に乗ってしまった。めちゃめちゃ煽ってしまった。デカブツの方見ると、真っ赤になっていた。

「クソガキ!調子に乗るなよ。」

デカブツが、大鉈を出してきた。

「うわぁー。だっせー。喧嘩ふっかけて、なんか言い返されたらすぐに武力行使ですか。これだから、昼から酒を飲んでるチンピラは。」

まずい。煽るのが楽しくなってきた。

「セ、セイヤ。そのへんにしておきなさいよ。」

「そうですよ、セイヤさん。セイヤさんがいくら強いと言っても体格差がありすぎます!」

「大丈夫だよ。多分。」

「よそ見してんじゃねぇ!」

おぉ。キレてるキレてる。おもれー。

「避けてんじゃねー!!」

でかいから一撃はおもそうだけど、一つ一つが遅すぎる。酔っているから更に遅いのか。狙いも定まってない。

「あれれ~おかしいな〜攻撃が当たらないぞ〜」

「クソガキ、俺を本気で怒らせたな。容赦しねぇぞ!」

「来いや。昼から酒飲んでる豚がよー!」

豚は言いすぎたかな。いや、別にいいか。

「だれがブタだと。」

「そんなのあんたしかいないですよねw。もしかして、体格だけじゃなくて知能まで豚だったのかな〜」

「いい加減にしやがれよ。クソガキ。」

まずい。煽るの楽しすぎる。

「てりゃ!」

目になにかをかけられた。何を投げた、いや考えなくてもわかるだろ。地面の砂しかないだろ。ここで、手で目の砂を取ろうとすると、攻撃される。なら、気配だけで避けきれ!右、左、右、上、右。なんとなくだけど分かる。

「え!?なにあれ。」

「見ないで避けてる!」

一旦距離を取ろう。大きめのスッテプを踏んだ。距離が取れたところで、目にかかった砂を取った。よくよく見ると砂というよりも泥である。

「このクソデカ豚野郎がよ。卑怯な手使っても攻撃当てられないのかよ。笑えるな。」

「くっ!。なんで、あれで避けれるだよ。」

「あんたの殺気がただ漏れなんだよ。あんなんじゃ、避けてくださいって言ってるようなもんだろ。」

この豚をそろそろ、倒すか。人が増えすぎた。

「じゃあ。次はこっちから行くぜ。当たるんじゃねぇぞ。」

静かに剣を出した。

「や、やっとやる気になったか、クソガキ」

「あれれ~。声が震えてますよ。もしかして、怖いんですか〜怖いなら降参してもいいと思いますよ〜。」

「う、うるせぇ。」

「なら、行きますね。」

足に力を入れて、低い姿勢で一気に間合いを詰める。豚がナタを思いっきり振り下げた結果、地面に盛大に突き刺さった。避けたとき、豚の股の間スライディングで抜けて後ろに出た。豚は、ナタを抜くのに必死である。殺さないように、刃を向けないで豚の横っ腹に叩き込んだ。

「グッフッ!」

盛大に入った。

「ガッハッ!ゲホッゲホッ。」

豚の正面に立って、悶絶している、豚の髪の毛を掴んで、無理やり頭を上げさせやった。

「豚!次から調子乗んなよ。次、同じようなことしてみろ。刃をお前の腹に突き立てるからな。」

「は、はい。」

「よし、いい子だね〜。豚さんよくできました〜。」

怯えたように答えてくる。片付いたと思って、後ろを向いて2人に話に行こうとしたら、後ろから。

「セ、セイヤさん。うしろ!」

は〜。なんとなくそうなる気はしていたよ。後ろを振り返る。

「バレバレなんだよ。」

剣を空中に置くように手を離して、豚の懐に入り込み思いっきり拳を腹に殴り入れた。

知らないうちに、すごい騒ぎになっていた。気づいたら周りには、街の人がたくさん見てきていた。野次馬が。流石に人が多くなりすぎて、騒ぎを聞きつけた、国の騎士たちがやってきた。

「なにごとだ!!」

白馬に乗った男がたたずんでいた。

「ただの、揉め事ですよ。喧嘩を売られたから返り討ちにしただけです。」

「君みたいな子があの大男に勝ったというのかね。」

「ええ。信じられないのなら、周りにも一部始終見てた人いるので聞いてみてもいいのでわ。」

「わかりました。周りの証言も聞いてみましょう。」

とか、言われたけど、どこにも行けずに、その場にいなければならなかった。

「おまたせしました。君の言う通りの証言が集められたので君は開放です。」

「その男、どうするんですか?」

「取り敢えずは、騎士団の屯所にもっていきましょうかね。これだけの騒ぎを起こしたわけなのでね。」

「なるほど。ご苦労さまです。」

「いえいえ。迷惑おかけしました。」

騎士団の人は、すごいな。礼儀正しい。

騎士団の方々と別れて、街を歩き、冒険者同盟(ギルド)に着いた。

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