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雨音に包まれて

作者: 砂上楼閣

雨は嫌いじゃない


むしろ好きな方


だけど雨よりも雨音が好き


雨そのものよりも、音が好き


じっと聞いていると心が落ち着いていく


雑音は全て雨音の中


雨にとけて全てが一つ


私の中に雨音が満ちていく




雨に打たれるのも嫌いじゃない


濡れるのは少し苦手だけど、雨は好き


けれど、雨音に包まれるのはもっと好き


不意に雨音が消えるトンネルや陸橋


次の瞬間、また雨音に包まれる


まるで世界が切り替わったみたい


途切れることで、そこにあったことに気付く


ずっとあって、当たり前で、ふと、また気付く




雨音はいろんな音がするのに、全て同じ


全く違う音なのに、雨音だと分かる


テント越しに雨音を聴きながら眠るのが好き


じっと耳を澄ませて雨音を聴く


満点の星空を見た時とは違った静かな感動


世界の全てが雨音に満たされて


世界の全てが雨音に包まれている


音に満たされ、包まれて、とけてゆく




うるさいのに静かな、雨が好き


煩わしさのない、ゆったりと流れる時間


濡れるとか、嫌だな、なんて考えは捨てて、


静かに受け入れた時に感じる雨の世界


雨音にとけて一つになる


水滴の一つ一つが集い雨となるように


私も雨粒の一つ、音を立てて


世界を叩く雨音になる

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