孤児院の子供達
ウィスタリアは子供好き
「ねえねえ、レン、アンディー。プリュネちゃんも。ちょっといーい?」
「なんです?改まって」
「何かあったか?」
「どうされましたか?ウィスタリア殿下」
ウィスタリアが甘えるような声でレルザンとアンディーヴ、プリュネに強請る。
「この辺の孤児院に行きたーい。子供達と遊びたーい」
「ああ、君祖国ではそうやって暇を潰していましたものね」
「俺たちは構わないが、プリュネ嬢はどうする?」
「えっと…私もご一緒してよろしいのですか?」
首を傾げているプリュネにウィスタリアは笑顔を向ける。
「なんなら占いの授業でもしてあげてよ。俺は遊び相手担当だし。レンとアンディーの授業は真面目一辺倒でつまんないし」
「はい?僕の授業がつまらないと言いました?」
「…俺の授業はつまらないだろうか」
「うん。つまんない」
レルザンとアンディーをばっさりと切ると、ウィスタリアは再びプリュネに向き直る。
「ね、お願い」
「私でよろしければ是非!」
ということで、数日後に孤児院への慰問が決まった。とりあえず一カ月ほど毎日通って子供達に勉強を教えて、一緒に遊ぶことになった。レルザンとアンディーヴは公務もあるので参加できる日は限られるが、プリュネとウィスタリアは毎日参加である。ただしレルザンとアンディーヴ、ウィスタリアは子供達には身分を隠すことになるが。
ー…
「皆様ご機嫌よう。プリュネと申します。今日から一カ月ほど皆様のお勉強を教えさせていただきますね」
「はいはーい!ウィスお兄さんだよー!これから一カ月、一緒に遊ぼうね!」
「レンだ。至らないところもあると思う。仲良くしてくれると嬉しい」
「アンディーと申します。よろしくお願いしますね」
「はーい!」
子供達は元気に挨拶を返す。知らない人がたくさんいて、遊んだり勉強を教えてくれる状況に少し興奮気味だ。
「では、早速授業を行いましょう。まずは、…うーんと、これからやってみましょうか」
プリュネはパンパンに膨らんだバックの中から、人数分のタロットと、タロット占いの本と、その要点をまとめた子供達の人数分のプリントを取り出す。
「皆様にはこれから、占いをやって貰いますね」
「占いー?」
「なんでー?」
「占いというのは数学や天文学にも通じ、想像力や発想力を必要とします。とてもいい勉強になりますよ」
「占いが勉強なのー?」
「ええ。まずは実際にやってみましょうね。今回はタロット占いです」
プリュネはタロットとプリントを配ると、まずは子供達に自分の性格を占わせた。そして子供達がタロットとプリントに書かれたカードの意味を見ながら当たってる!面白い!と興味を持ったところで、次はお友達同士で占いをさせる。占いのテーマも子供達の自由にさせる。わいわいと楽しみながらタロット占いの意味とコツを掴んでいく子供達。プリュネは時々子供達の占いに助言をしながらも、基本的には子供達に好きなようにさせた。
「…はい、お時間です。今日のお勉強はおしまいですよ」
「えー。もう終わりー?」
「そのタロットとプリントは差し上げますので、自由に自主勉強してくださいませ」
「いいのー!?やったー!」
子供達は興奮もそのまま、レルザンとアンディーヴ、ウィスタリアとプリュネを巻き込んでさらに占いに没頭する。初日の授業としては上々である。
プリュネは子供達が占い好きになってくれて大満足




