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A.存在意義 其の一
「優人くん?」
「悪いが、探偵としては真実を捻じ曲げられたままにする訳にはいかないんでね」
「だが優人、この中で優人を襲えたのは守だけじゃないんか?」
「……この中では、ね」
「は?」
「それも含めて、解き明かしますよ。まずは吸血鬼の正体からね」
優人はサラの方へと歩き出した。
足取りは重かったが、其方の方が全体を見る事が出来ていいと思ったからだ。
「佐古田さん、お願いしていたものは出来ていますか?」
「ええ、出来ていますが……この場で?」
「お願いします。使用人の方も含めて全員に行きわたるようにお願いします」
「はい、ええと……」
「ああ、何人か佐古田さんを手伝って下さい」
優人の声に、誰が、という雰囲気になった。
サラが小さくため息を吐くと口を開いた。
「……ミコ、守、それにケイ。貴女達が手伝って、下さい」
「はい」
「は、はい」
「かしこまりました」




