Q.血を奪う者-ヴァンパイア- 其の三十四
翌日、学校が終わり、優人はそのまま想月家に戻った。
「聞いてると思うが、恐らく今日がこの事件での最後の捜査になる」
これまでと同じように優人は自室でミコと守にそう宣言した。
「聞いてはいますが……これから何をするんですか?」
「ああ、最後にもう一度使用人達の話を聞く」
「……えっ、それでいいんですか?」
「実を言うと少し前には大まかな結論自体は出ている。後は犯人を断定するだけだ」
「じゃあ、もしかしてこの聞き込みで?」
「ああ、犯人が分かる」
「…………」
ミコと守は口には出さなかったが、戸惑いの表情を浮かべた。
「えっと、では前回と同じ手順で?」
「そうだな……いや、今回はメイドだけでいい」
「!優人様、それはもしや……」
「最初の頃とは違うんだ。目星はついてるって事だ」
「……」
ミコと守は沈黙した、それぞれに思うところがあるのだろう。
それを見ながら優人は先にスイッチを入れる為、用意して置いた飴玉の一つを咥えた。
「あ」
優人は急に立ち上がったかと思うと、資料を漁り出した。
「優人様、どうしたんですか?」
「……証拠がいるな」
「証拠、ですか?」
「今から手配して、明日までに間に合うか?」
「ものによりますが、なんでしょうか?」
「検査の手配だ」
「検査ですか?お嬢様に相談する必要がありますが、何の検査ですか?」
「歯形だ」




