表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オモイツキ  作者: 結城コウ
22/57

Q.血を奪う者-ヴァンパイア- 其の十二

使用人のスケジュールを見て、ミコと守を除く全員に聞き込みを行った。

その数18人。

しかし、目ぼしい成果は得られなかった。

優人は自室に戻り、守と今後について話し合う事にした。

ちなみに使用人の食事の時間の為、ミコは守と交代で席を外している。

「うーん、成果なしか……」

優人は机に並べられた聞き込みのメモを見て呟く。

「まぁまぁ、地道な捜査を続ける事が大事なんですよ」

「そうは言うけど、ここからはノーヒントだろ?一人二人、噂話でも怪しい人間の心当たりがあったりしないのか?」

「……そうですね」

一瞬、守の表情に陰りが落ちたのを優人は見逃さなかった。

「何か思うところがあるのか?」

「あ、いえ……その」

「……この部屋には今、()と守矢の二人しかかいない。他の誰かを気にする必要はない」

「……みんな、臆病なんですよ」

「臆病?」

「自分にその気がなくとも、誰かを敵に回すのは怖いんです」

「敵?犯人……いや、容疑者にしたてあげる事……か?」

「そうです。誰だって、根拠のない直感なら、答える事はできるはずなんです。でも、それをしないのはその人を敵に回すのが怖いからなんですよ」

「なら、守矢はどうなんだ?」

「え?」

「そう言えば、守矢と神道にはまだ聞いてなかったよな?守矢は誰が吸血鬼だと思う?」

「……っ」

守は何かを口にしようとして、言い淀んだ。

「根拠はなくていい。それとも、守矢も臆病なのか?」

「……ボクは特に物語をよく見る方ではないです。でも、こういう時の定番を知っています」

「定番……何の?」

吸血鬼(ヴァンパイア)ですよ」

「……」

「吸血鬼は……館の主人が定番でしょう?」

「……想月沙良が犯人だと?」

「犯人ではなく、吸血鬼、です」

「それってどういう……」

優人が言い終わるより先にノックが鳴り、二人は扉を見た。

「神道神子、戻りました」

ミコが戻ってきた事で守の話は中断せざるを得なくなった。

「お話中でしたか?守くん、キリのいいところでお食事に行ってほしいのだけど……」

「えっと……」

「いいよ、行って」

「はい、失礼しま……神道さん、ソース拭き取れてないですよ」

「えっ!?」

よく見ると、拭き残しらしきホワイトソースが、ミコの口許に付着していた。

「……カルボナーラのスパゲティか?」

「ゆ、優人様!見ないで下さい!」

ミコは恥ずかしそうに、口許をハンカチで押さえた。

守は、呆れたようにため息をついたが、優人は何かが引っかかった。

「あ」

優人が立ちあがると、守とミコは優人を見た。

「……聞きそびれた事がある。佐古田さんはまだいるよな?」

「え、ええ、いますが……」

「どっちでもいい、着いてきてくれ」

優人は早足で厨房に向かって歩き出した。

「行きます」

「えっ」

着いていったのは守だった。

取り残されたのはミコ。

「守くん、お食事は……?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ