序章「異世界冒険はありきたり?」
『異世界冒険』
それは、ありとあらゆる漫画や小説で描かれる極一般的なジャンルである。
異世界に主人公がメインヒロインに召喚されて、異世界であんな事やこんな事やなんやかんやあって、最終的にはバットエンドだったりハッピーエンドだったりするというものだ。
近頃、世間一般ではそういった漫画や小説で埋め尽くされている。
異世界冒険といえば、異世界召喚や美少女ヒロイン、知らない天井などがお約束事である。
異世界冒険といってもジャンルは色々とある。
例えば、ハイファンタジー、ローファンタジー、主人公最強、チート、転生、ラブコメといったものである。
「やっぱ異世界冒険小説って面白いよねー」とか、「俺も異世界に行ってみたい!」っていうのが、世間の一般的な感想だ。
確かに異世界冒険ものは面白いかもしれない。でも最近、そういったジャンルで漫画や小説を書いたりする人が、これまでにないぐらい増加している。
でも、どんどん出ようとネタは無限に浮かび上がるもの。だから飽きは来ない。面白い。
しかし、皆さんもそろそろ頭に浮かび上がってくる頃ではないでしょうか?
「ありきたりなやつやんけー」とか、「この展開どっかで見た気が」など。
結局、ありきたりに染まる異世界冒険。
だが、とある少年はそんな『ありきたり』な異世界冒険を『なんじゃこりゃ』な冒険に変えてしまう。
ありきたりじゃない異世界冒険? ⋯⋯ふっ、そんなものある訳が。
──あ、あったわ。
『ありきたり』がそうじゃなくなる冒険へ。
あなたは目撃する。
⋯⋯まだ見ぬ世界を。