玲花達の秘密の過去
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玲花は電話のやり取りを頭の片隅に思い、
智希と2で見つめあっていた。
玲花を乗せたストレチャーはEVに乗り、
手術室の手前にきた。
智希はそれ以上は
立ち入っては行けない場所。
智希も玲花も
数時間後に会えるのを信じて
手を振り合うことはしなかった。
透明な自動ドアが開いて
中の入口で本人確認した後、
手術室へと入っていった。
そして、点滴してから数分で脱力感と
眠気がきて目を閉じた。
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留学中に気が付いた妊娠…
玲花自身が感じていなかっただけで、
大きいストレスが身体に掛ったんだろう。
留学前に2人は勉強や留学準備で
必然的に会ったり、智希の家に行く
回数が増えていた。
準備が大変ではあったが…
2人は共通の忙しさがある中で
愛情が生まれていたのだった。
一般検査薬で陽性反応が出て
まず病院に行こうと歩いていると…
玲花は智希の腕に掴まってきた、
段々と足取りが遅くなってきた。
玲花は顔面蒼白に近い血色になり、
太腿から数本の血液が滴り落ちている。
智希は携帯で救急車を要請して
病院に搬送された。
智希は玲花と勉強した事で日常会話は
出来る様になっていた。
智希は呆然として
手術室から出てきた玲花の所にいた時
医師が来てこう伝えられた。
医師
「過度のストレスや疲労が流産の原因と
思われます。…」
他にも何か言っていたが
智希の耳には入っていなかった。
そして
智希は哀しみを忘れるように
バイトなどをしていた。
台湾で2週間の間ホームステイしてた
人達が理由を知り無条件で不足分を
出してくれた。
それで病院代の支払いが出来た為に
両親が知る事はない話だった。
智希はバイトなどをした分で
少しずつだか返そうとしたら
ボランティアだと頑なに拒まれた。
退院すると出た筈のホームステイ先に
玲花も智希は呼ばれた。
そこの叔母さんは
玲花達を学校に行かせながらも
玲花達の心のケアを献身的に行ってくれ
通常の2人に戻っていったのだった。
叔母さんがいたから2人は
日本の高校単位認定がされたのだった。
2人の留学には
こんな裏があったのだった。