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一人の侍
彼の名は平井一騎。
西洋に憧れた親につけられたこの名前。
彼は気に入ってないようで。
時は戦国。
剣の腕に自信があり、かつて大名に志願した事があるほど。
だが、運命は残虐な物で…
大名の家臣が一人、誰かに暗殺されたそうな。
言わずもがな、彼は犯人に仕立てあげられてしまったのです。
大名から追われる生活。
そんな中、一人の男に出会いました。
彼は自分の事を有能な空手家であると名乗り、
とある以来を頼んできたのです。
「君の剣の腕を見込み、一つ、頼みたいことがあるのだ。
いや実はな?とある道場の師範代が裏金に手を染めておってな?
私の道場から生徒を取られてしまっての…」
これが初めての暗殺依頼でありました。
「彼は幕府からも目を付けられておってな。
奴の首を大名に献上すれば、君の汚名返上っちゅーわけだ。どうだ?」
自分の名を汚れたままになど我慢できん!
一騎はその依頼をのんだのです。