新たな拠点
秋も深まり、KANTO宙域の夜風がその冷たさを増した頃。
私は、新たな「移動式拠点」という名の軍拡に踏み切った。
この装備と引き換えに、私の胃袋は「もやしとパスタ」という最低限の補給路への後退を余儀なくされたが……悔いはない。
コスモゼロ4号のリアキャリア、タイラップで固定されたカゴにすべてのギアを詰め込み、2ストの白煙を棚引かせて私は戦場(いつものキャンプ場)へと馳せ参じた。
「……設営完了。ここが、今夜の私の極小要塞だ」
そして、私は実家の地層(自室)から発掘した「古代遺物」を解禁した。
士官学校時代の私が「ジャケ買い」したメスキットとスキットル。
スキットルの中に潜ませたのは、かつての海賊王、モルガン船長が愛した褐色の劇薬。
「……っ。熱い。喉から胸へと、ラムの炎が駆け抜けていく」
メインディッシュは、麓の拠点で鹵獲した「おでん(汁多め)」。
炊き立ての白い宝石(米)に、ツンと鼻を突く辛子を添え、おでんの出汁を豪快に流し込む。
……実食
「……………………ふぅ」
静寂。
口の中に広がる出汁の旨味と、米の甘み。それをラムの香りで追撃する。
「流石に、合わないな……」
空を見上げれば、そこには遮るもののない満天の星。
一DKの天井に縛られていた私の魂は、今、ラム酒の香りに乗って宇宙の大海原へとワープを開始した。
⭐︎遠征キャンプ・兵站報告⭐︎
• 新規導入機材: ティピーテント、マット、寝袋(兵糧を犠牲にした軍拡)
• 主兵装: メスキット(士官学校時代の遺物)
• 燃料: キャプテン・モルガン(ラム酒)、青金の燃料(金麦)
• 糧食: コンビニおでん&白米(出汁かけ飯カスタム)
• 精神判定: 銀河規模の充足。
別サイトでの投稿に注力するため、今後はまとめて投稿になります。ご愛読ありがとうございました。




