ep71 自作クーラー
……週末。
この宙域(札幌)は、熱帯夜という名の熱波に包まれていた。
私は管制センターの端末(ラップトップPC)で、ある「失われた技術」の情報を得た。
「自作クーラー……。発泡スチロールの防護壁に、扇風機の推進力を直結させるというのか」
気付けば、私は補給基地(百均)と資材置き場を往復していた。
合計1,100クレジット。本来なら金麦5本分に相当する巨額の軍事投資だ。
「……工作開始。1時間で、試作機は完成した」
見た目は、無骨な白い箱にダクトが突き刺さっただけの異様な物体。
だが、その心臓部(中身)には、キンキンに凍らせた保冷剤という名の「冷却コア」が装填されている。
「起動……! ……おぉ、涼しい……気がするぞ。いや、この『気がする』こそが、極限状態では希望という名の酸素になるのだ」
私は微かな冷気という名の「奇跡」に身を委ね、早めのワープ(睡眠)に入ることにした。
明日、この装置がどれほどの戦果(室温低下)を挙げるのか……。
本日の軍拡予算報告(支出)
• 発泡スチロール保冷箱: 300円
• USB扇風機: 500円
• 排気ダクト(ホース): 300円
• 合計支出: 1,100円
作戦評価
• 開発評価: 低コストでの局所冷却を狙った意欲作。
• 懸念事項: 冷却コア(氷)の損耗速度が、艦長の睡眠サイクル(8時間)に耐えうるか、要観測。
• 精神的効果: 「自分で作った」というプラセボ効果により、体感温度がマイナス2度された。




