ep39:年始
……新年、始動。
私は、新年の第一太陽光(初日の出)を夢の中でやり過ごし、穏やかな覚醒を迎えた。
「……一年の計は、元旦にあり」
私は管制室(台所)に立ち、新年初の補給作戦――「203号室流・即応型雑煮」の構築を開始した。
基幹ユニットには、スーパーの「豚汁の具セット(水煮)」を採用。これにより、下処理という名のタイムロスを大幅に短縮。
そこに、正月限定の高級パーツ「タケノコの水煮」と「かまぼこ」を贅沢に装填し、めんつゆと酒の海で煮立たせる。
電子レンジという名の「粒子加速器」で予熱した餅を射出。
「……雑煮、完成」
実食。
…………。
……美味い。
根菜の旨味が溶け出した汁が、昨夜の酒精(金麦)を浄化していく。
私はここで、朝から日本酒という名の「高オクタン燃料」を抜栓。
「……お節料理(豪華重装備)は不要。……この一杯と一椀があれば、航海に支障はない」
食事を終えた私は、居住区に「書き初めユニット」を展開した。
百均で調達した筆に、漆黒の墨汁を浸す。
精神を統一し、真っ白な半紙という名の「未踏の航路」へ、一気に筆を走らせた。
「節約と冒険」
観測者諸君、これこそが2027年度、アカネハイツ203号の絶対守護方針だ。
「節約」により兵站を安定させ、「冒険」により未知の感動を探索する。
この二つの歯車が噛み合う時、アルカディア号は再び、誰も見たことのない銀河(景色)へと到達するだろう。
「……今年も、よろしく頼む」
私は、乾き始めた墨の文字を眺めながら、再び日本酒を口に運んだ。
一月五日までの長い「冬休み」という名の停泊期間は、まだ始まったばかりだ。
▼2027年度・初期兵站報告(Initial Report)
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【投入資産】 【コスト】 【備考】
・即応型雑煮一式 : 450円 (タケノコの追加装甲含む)
・高オクタン燃料(酒): 在庫 (元旦特例の朝酒)
・書き初めセット : 330円 (決意を形にするための投資)
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【今期スローガン】
「節約」:アルカディア号の維持と、次なる遠征への蓄財。
「冒険」:破壊神としての矜持を保ち、新たな伝説を作る。
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