世界の案内で―?
キララちゃんについていくと、いちばん明るいところに来ました。ここが、キララちゃんの住んでいるところなのでしょうか。
ネックレスの世界の案内が始まりました。ここは、キラキラとした湖です。宝石の光で、湖はさらに輝いています。
キララちゃんは言いました。
「ここはね、思い出の湖なの。」
マリちゃんは、不思議そうにキララちゃんを見つめます。キララちゃんは続けてこう言いました。
「ほら、この湖の水を、触ってみて!」
マリちゃんは、言われた通りに触ってみました。すると、湖にたくさんの思い出が映りました。
マリちゃんはこれをみて、嬉しそうに言いました。
「すごい! 前に行った遠足に、入学式! それに、わたしがまだ赤ちゃんの時の思い出もある!」
「マリちゃん、これで、宝物の事も書けるかしら?」
マリちゃんは考えました。さっきまでは、宝物の作文に困っていました。
けれども、この思い出を見てからは、ちがいます。このひとつのネックレスにも、たくさんの思い出があると、マリちゃんはわかったのです。
「うん! 書ける! けど、もっとネックレスの世界を見てみたいな。」
キララちゃんは言いました。
「もちろんいいわよ! 楽しんでほしいわ。」
マリちゃんはこの後、いろいろなところにいきました。
宝石が敷き詰められた時計塔、お花が綺麗に咲いているお花畑、何より楽しかったのは、レストランです。
ピカピカとしたお皿に、おいしい料理がたくさんありました。
「今日は、わたしがごちそうしてあげるわ。ネックレスの世界のご飯は、とっても美味しいのよ!」
マリちゃんは、にがてな食べ物がたくさんありました。ピーマンやにんじん、きのこもにがてです。けれどもここのご飯は、にがてなものは全然でませんでした。
「ほんとうにおいしいね!」
マリちゃんは、笑顔で答えました。
そのときです。とつぜん、ネックレスの世界が暗くなっていきます。キラキラとした輝きが、なくなってしまったのです。
これにはマリちゃんもびっくり。キララちゃんも怯えながら言いました。
「これは、かいじゅうの仕業だわ。わたしたちの世界のキラキラを、うばおうとするの。」
輝いていた世界は、くらやみの世界へと変わってしまいました。
「かいじゅうは、もういっちゃったみたい。どうしよう。」
【皆さまへお願い】
このお話を読み、「面白い」「続きを読みたい」と思ってくれたら、ぜひブックマークに追加をお願いします。
また、↓の☆マークを押すと、評価ができ、ポイントとなります。励みになるので、ぜひ評価をお願いします。