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7/7

6週目

10/7

Michaelmas Term(イギリスの秋学期、10月から12月まで)が始まった。朝の11時からDr G(オックスフォードで私のアカデミックアドバイザー的な存在となる方)との面談がある。その面談で今学期の私のスケジュールが全て決まるはずだ。家を出たのは10時20分、面談時間は11時、スマホには目的地まで43分とある。かなり駆け足気味で向かった。なんとか2分前に着くとDr Gが扉を開けて出迎えてくれた。ものが少ないシンプルなオフィスで20分ほどかんたんにお話をして面談は終わった。私のチュートリアルはinternational FianceとMicroEconomicsになるみたいだ、二つとも私のプライマリーチョイスだったので嬉しい。面談の後はArt Cafeでカテキョをした。メールが届いた、Mr Hから。彼はInternational Fiance における私の教授となる方だ。内容は水曜日に面談を行おうというもの、お互いの自己紹介的な簡単なものだそうだ。どんどん学校が始まっていく。今日の夜2時から来年の夏のインターンの最終面接がある。時差のためとんでもない時間にある。ちゃんと準備しなくては。


10/8

朝からBodleian Libraryのカードを発行しに街の中央にある図書館に向かう。ただカードを発行するだけかと思っていたが、図書館の館長によるツアー付きだった。館長の話し方があまりにもドラマティックで、場所がものすごく絢爛としていることもあり、まるで映画の中のワンシーンを見ているようだった。カードを発行したのち、マリーからカフェにでも行かないかと誘われたが、今日は荷物が日本から届く日。何時に来るかわからないので家に帰らないといけない。家に着くと、ドアの隙間から見える白色の封筒、物凄く嫌な予感。予想通り、再配達の通知だった。どうせ受け取れなかったならカフェに行けば良かった。ぐだぐだと昼を過ごし、夜のディナーの準備をする。今日はディーッパクのホストでフォーマルディナーがある。スーツを着て、ちゃんとドレスアップしていかなくてはならない。しかも一人一人スピーチをしなくてはならないとか、少し心配、だけどそれ以上に楽しみ。これまでに全く経験のしたことのないスタイルのディナーだった。まずはウェルカムシャンペンを片手に他にもインバイトされていた人たちと交流、しばらくしたらウェイトレスの人がグラスを鳴らしディナーに呼ばれた。ここまでは全くもって普通。ごはんは前菜、メイン、デザートのシンプルなコース料理、普通と違ったのはデザートの後にチーズやビスケットと共にコーヒが提供されたこと。コースは全て本当に美味しかった。おそらくイギリスに来てから食べたもので一番美味しかったと思う。少しでも減るとすぐに注がれるワインに謎にツボった。デザートを食べ終え、コーヒとビスケットたちが運ばれてきて、デザートの後にお菓子食べるの不思議だなぁと思っていると、ディーパックがグラスを鳴らし立ち上がり、話し始めた。イギリスの伝統的なものの一つにToast?(スペルが怪しい)というものがあるそうだ。それは何かしらのショートストーリと共に、人や環境、何かしらに感謝を述べ、次の人に繋げるというものだそうだ。彼は1940年代の電車に乗っている四人の話をしてくれた。登場人物は美しい女性、お婆さん、農家、そしてナチスの軍人。細かい内容は忘れてしまったが、とにかく少し面白おかしくお話をしてくれたことを覚えている。一人一人と、どんどん順が巡り、私も無事スピーチを終え、ディナーも終わり。何人かの人はこのままパブに行くと言っているが、私は今日は家に帰ることにしよう。


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10/9

今日は今セメスターお世話になるInternational Trade and Financeの教授と対面する日だ。簡単な自己紹介とか、バックグラウンド、これからどのようなことを行なっていくかなどを話し合う。待ち合わせ時間は正午、時間に余裕がある。Mr E H、60歳から70歳ぐらいのおじいさん、すごく優しい顔をしている。彼のオフィスはオックスフォードにしては珍しく、かなりモダンな建物の中にあった。最初は簡単に自己紹介からはじまり、お互いの話をしていく。正直かなり緊張していたが、本当に物腰柔らかくただ純粋に私のことを知ろうとしてくれていることが伝わってくるすごく素敵なおじいちゃん、どんどん話が弾む。驚いたことに、彼は哲学の教授もしているそうだ、さらには私が昨夏インターンを行ったM社で昔働いていたこともあるらしい。それこそ一昨日面接をしたのもM社だった。最初は普通にInternational Trade and Fianceの授業を行うつもりだったそうだが、私の哲学や言語学、認知思考言語等に対する興味を理解してくださり、それに合わせて大きくカリキュラムを変更しようと言ってくださった。本当に嬉しいし、物凄くモチベーションが上がる。当初の予定は30分の顔合わせミーティングだったが、気づいたら1時間半も熱く語り合っていた。Mr Hも私に物凄く興味を持ってくださっていることを感じ取れて、本当に嬉しい、モチベーションである。夜、Mr Hから最初の課題のメールが届いた。簡単にまとめると、アメリカの哲学者であるJohn Searleが書いた「Money: Ontology and Deception」という論文に着いて読み、なぜ彼が金貨は他の紙幣同様に根拠がないと言っているのか、そして異なる通貨が存在する理由とその関係性を自分の言葉で語りなさい、という課題をいただいた。文字数にして2000wordsほど、かなりチャレンジングな内容であることには間違いない。現に、Mr Hのメールの最初の一文は「This first assignment might be too hard for you - it is quite philosophical! If you feel totally lost, write me and I will make it a bit easier. But you seem like a very ambitious person, so I thought you might like to try something challenging. 」ということから始まった、簡単にまとめるとかなりむずいと思うけど期待しているよ的な感じだ。ぜひ期待に応えたいと思う。オックスフォードに来てから本当に学ぶことが楽しい。いいこと。


10/13

しばらく日が空いてしまった。忙しかった。宿題がマジでむずい。ほんとうに、書く以前に読んで理解することが本当にむずkしい。まだ一文字も書けていない。締め切りが近づいてきている、まずい。今日は、オックスフォードに来てから初めてテニスをした。オックスフォーでテニスチームに入るためのトライアウトだ。レベル帯的にも、物凄くちょうど良い。驚いたことに、私のホームユニバーシティのすぐ近くにあるKenyon Universityから来ている子がいた。何ならその子がうちの大学と試合しているところを見たことがある、確かダブルスだっただろうか。お互いにお互いの大学を知っていることもあり、すぐに打ち解けた。やはり体を動かすのは良い、勉強に行き詰まり凝り固まっていた脳が解放される感覚。けど久々の運動ということもあり、かなり疲れが体に溜まりそう、今日は早めに寝て、明日の朝早く起きて作業しよう。

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