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思い違いじゃあ なく


 まさか、《しゃ》のような薄い布でつくられているわけはなかろうとおもい聞きなおすと、目のあった女はすがるように何度もうなずいた。


「枕に、その、《紗》の布がかけてあるんだよ。麻みたいな色をしてるんだけど、薄くってつるりとしてるっていうんだよ。 それで、その、それが、 ―― 『天女の羽衣はごろも』で出来ているから、その枕で寝ると、天女の夢をみられるって・・・、そんな《ふしぎばなし》、ヒコさんはしらないかい?」


 ゆっくりたしかめるようにきかれ、ヒコイチは隠居とまた目をあわせた。


 セイベイもおなじことを思ったらしいので、ヒコイチはあぐらをかく身をのばし、そりゃアレの思い違いじゃねえかい?と膝をたたいた。

「《初夢》をみるのに、枕の下に、『宝船』の絵をいれるじゃねえか。 『ながきよの とおのねふりの みなめさめ』ってやつだ」


「『なみのりふねの おとのよきかな』なら、あたしだってわかるよ。 でも、初夢のはなしじゃあなくて、ききたいのは、その、『枕』のはなしなんだよ」

 じれったそうに、つかんでいる盆を畳に置き、旦那さまもご存じありませんかね?と思い出してほしいように身をよじる。




宝船のうたは、回文らしいですよ。すごい。。。

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