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異国の女


 きづくと、女に手をとられ、先生かと安心してみたら、みたこともない着物をまとったヒコイチより上背うわぜいのある異国の女だった。



 その微笑んだ顔は、空を舞う天女たちとどこかが似ていてまったくちがう。

 頭には浅黄色あさぎいろよりあざやかな色の《しゃ》のような薄い布をかぶり、そこから幾筋か、輝く金色の髪が顔にこぼれている。鼻は細くとおって肌は白というより桜色で、目はなんと、藍色のような色をしており、それをじっとみいってしまう。



 その眼のあった女がほほえむと、かがんでヒコイチに顔をよせてくる。


 ヒコイチはうしろに飛びのく勢いでよけた。


 だが、つかまれたままだった手をひきもどされて、口を吸われた。



 やわらかくあたたかいはずのそれは、硬く冷たくて、 女の口から押しいってきたものは、舌ではなく、 ―― 。






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