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上と下


 木枕に、木綿もめんのくくり枕をのせ、さらに《しゃ》をかけてあるのだろうと思ったのに、それはちがった。


 かけられた《紗》のヘリも、その中にある木綿のへりも、木枕の中へ引き入れられ、布をびっしりと打った釘でとめてある。

 その釘の数と、そこから布に染み出した錆び色の赤黒さに顔をしかめる。



 布を。台にとめた枕なんてあるのか?



 いや、それより、なぜ、のせた枕を下の台にうちつける?

 これでは中の詰め物も変えられないどころか、上におく枕が取り替えられぬ。



「・・・上と下とで、ひとつの枕か?」


 だから、くくり枕のさらに上にこんな布までかけて、とりかえたりはずされぬように、釘でうってあるのか?

 海のむこうの職人が、おのれの作を壊されないように、こうしたか?



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