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どこに


「・・・そんな・・・それじゃあ、あの枕は・・・」


「いいかヘイジ、棟梁のところですこしは職人らしくもなったかとおもってたが、朝寝ぼけてるまま、仕事場で夢なんざみて、おまけにそれが《枕》だなんて、なさけねえにもほどがある」


「いえ、たしかに、枕がはいっていました」

 正面をみて言い返す息子は真顔だった。


 たしかに、子どもの頃のぼうっとしたようすは影をひそめた。預けた棟梁からも、このままおれの弟子にしもいい、と戻すのを惜しむようなこともいわれた。つくったひつをみせてもらったが、たしかにたいした出来だった。


 それなのに

「どこに枕がはいってるってんだ?」


「それは・・・」


 扉がひらいたその中をもういちどのぞいたヘイジは、痛いのをこらえるような顔で、見間違えたようです、と下をむいた。




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