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死神の鎌  作者: 凪薙壱
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死神の鎌 戎逸

死神の鎌


それは…死神にもすべてを知る者はいない


固体であり、液体、気体であり、実体が無いと言えば、実体がある…


無機物と思えば…有機物…生き物でもある…


だが、それは…一般には知られていない隠匿…


鎌の形は首を刎ねる…死を暗示する恐怖を引き立てるための形…


害する以外の目的を考えさせない形…


人を恐れさせる形である。



その形を死神の鎌たちがとっているにすぎないのか?


死神は自分の鎌を他人に貸す事はしない…



それは自分の鎌を大切にしているだけではなく


それを唯一無二の存在…実際そうであるが、


それは死神にとって恋人のような存在…



運命の恋人と言えよう…


だが…この形のない鎌に…人と同じような姿になる力が…稀に存在したら…


いや…鎌の世界があり…そこから、はみ出た存在が…死神の鎌として扱われるようになったならば…


人の体を持つ…死神の鎌も…存在するのかもしれない





死神は…己の手を見た…


あれは…なんであったのだろうと考えた…


ローブを外したこの体が…泉華を切り裂く感覚…


あれは…幻覚?妄想?


死神は泉華を殺したいと考えているのか?

死神の本能が…泉華を殺せと…そう考えているのか?



そう考えてしまったが…死神は、首を振った…


死神は泉華を殺したくない、殺したら死神と泉華は…二度と会えない



死神が殺した人の魂は…死神の世界のなにかに放り込まれ…消えてしまう



死神は…二度とその魂には出会えない


だから…死神は…悩んだ…泉華を殺す事に…


泉華がまた死神を見る事が出来たという事は…つまり、また死にたがりになったからと考えられる


死神は…ふと…死神の鎌が無いのに…なぜ殺せると思ったのに疑問を持った。


死神は、鎌が無いと、もとの世界に帰れない、人間の世界で…人を傷つける事が出来ない


有機物に触れられない…死神の鎌は…鎌の形をしていない…



そこで…死神は…理解した…泉華と死神が探していた鎌は…すぐ傍にあったのだ…





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