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死神の鎌  作者: 凪薙壱
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鎌無き死神

死神の鎌


死に逝く者の魂を刈る鎌


死神の証の鎌


死者の導き手の鎌



鎌持たざる死神


死に逝く者の魂を刈れぬ死神


死神の証を持たぬ死神


死者の導き手の鎌を持たぬ死神


そんな、鎌持たぬ死神に

死神として不完全な存在に命じられたのは

独りの魂を刈る事


されど、魂を刈る鎌を持たぬ死神に

その命を受けることは出来なかった


死神は自分の鎌を探しに地上へ降りた


鎌を見つけなければ、もはや、死神としての存在とは認められぬ

ただ滅ぶのみ


死神は滅ぶ事に抵抗は無かったが、なぜか、その事を考えると心に穴が開いた気分になった


死神が降りた地上に…死神は驚いた

光が夜の闇を打ち消していたのだ


そして、死神がもう一つ驚いた事があった

死神の世界に帰れなくなったのだ


鎌の持つ導き手の力が無い者に死神の世界に戻る事が出来なかった


死神の世界と地上の世界の法則の違いで地上の人間に死神の姿は見えず、独りの世界で鎌を探すことになった…


冷たい世界


雑踏にまみれた世界


ただ独りの世界


孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独

孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独

孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独孤独


雨に打たれ…死神は大地に倒れた


独りが怖い…誰にも存在を認められない事が怖い…

この孤独の世界で・・・自分は狂う・・・そう思った…

そのとき・・・雨が急に遮られた・・・


「そんな所で寝ていると…汚れますよ?」


若い娘が…傘を死神に掲げながらそう言った・・・


これが…死神と…娘、泉華せんかとの出会いだった・・・


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