表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/257

08 帰り際の遭遇

2月の初めに雪が降り積もった後、恒例になっている年一・二回ある交通パニック祭りも終わりちょっとずつ暖かくなってきている、というのは昼間が少しずつ長くなっているからそう感じるのかも?

といってもまだまだ2月中旬でいきなり真冬の寒さになる日もあるけど。

雪の日、押して救出したワンボックスカーの女性は無事に目的地に着いたのかなと、今頃になって心配してしまった。

向こうはそんなことあったっけ?くらいにもう忘れてるさ。

「不器用な人間は貧乏くじを引くもの・・・」

思わず出た言葉にクリスが反応する。

「どうしたんです?」

「ああ、雪の日の救出の手伝いを思い出してね」

「押してあげた時のやつですね、それがどうしました?」

「ううん、なんでもない人間関係の構築は難しいってやつさ」

クリスはよく判らないって顔してた。


今日は溜まってる仕事をなんとか終わらせて帰路に着いたのが22:00過ぎ。

飯作るの面倒くさいんで、24時間スーパー寄って惣菜等買って談笑しながら運転していると、、、、なんか前方の歩道右側に何かがいる。

一瞬、ケンタウロスかと思った、そこまで頭おかしくなってないハズと思い直してよく見ると、、、、鹿が一頭いた。

家は古賀市の山側方面で、まあ田舎エリアとは思うけど一応「市」だから!

でも、10年以上前イノシシ親子を道路上で見ましたが何か?

餌を求めて畑を探してここまで出てきたんだろうか。

警戒されないと思われる地点まで寄ってみた。


「鹿がいる」

クリスに話しかけた

「大きいですが襲って来ないんですか?」

「草食だし変なちょっかい出さなきゃ問題ないと思うけど」

そんな会話をしながら野生の鹿をちょっと遠くから見学してると、なんか後ろ足が変だなと気付いた。

罠に引っ掛かって逃げてきたのかな?それとも古傷?

血は出てないみたいだから大したことないと思うけど。


森に帰らないのかなと暫くぼーっと見ているとある考えが。

「クリス、僧侶系って人間だけかな?」

「えーっと判んないです、理由は制約時にそこまで指定してなかったからです」

ということは、生き物ならすべていけるかも?

指定しなくて良かった、自分グッジョブか?

「じゃあ、後衛職の僧侶・・・・銃士で能力承認よろしく」

動物あいてだと弓かと思ったけど距離的に銃を選んだ。

「了解、能力確認。承認OK送ります」

おお、来たよ、まだまだ違和感あるな。

今回はライフルをイメージして具現化させてみる、、、出来た。

原型は・・・どこの国の型式か判らんな。


車の中からの狙撃となるため撃つ格好は変だけれど、まぁ当たればいいか。

狙いを定めて神経集中させて、、、撃。

鹿に当たったけど、実弾と比べて衝撃がないから何事もなく立ち尽くしてる。

そのうち飽きたのか森の中へ消えていった。

しまった、効果があったのかどうかが判らん!

今度近所に住んでる野良猫とかで試してみよう。

「さて、帰りますか」

「その前に、クリス、能力解除よろしく」

「了解、解除します」


部屋で飯喰いながら、最近ちょっとだけ暇じゃ無くなって来たなと思う。

休日に何も無かった去年に比べたら、無茶苦茶いい環境だ。

多分そのうち一悶着ありそうだけど今は楽しもう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ