05 コンタクト④
姿勢を正しある設定を話す。
これで通ればラッキー~ってやつ。
「望むのは、ゲームのキャラクターの能力及び使用できる能力の具現化、使いたいときに装着する」
こんな感じでいけるかな?
「・・・・・」
「・・・・・無理かな?」
No107君は少し時間を置いて動き始めた。
「もう少し具体的に言ってもらっていいですか?」
ああ、これじゃ言葉足らずか。
でもこれは脈ありかな?
「ロールプレイングゲーム・アクションゲームに出てくる能力が欲しいんだよ。
前衛=肉体強化で侍・武闘家・忍び・槍士のどれか。
後衛=最大5回の砲撃可能とし、僧侶・弓士・銃士の組み合わせ可能、回復系は程度による1段階回復」
大雑把な説明を行う。
どうかな~無理かな~。
No107君はちょっと固まったまましばらく動かない。
しばらくして動き始めた。
「ちょっとマスターに伺い立ててました、すいません」
なんだ、壊れちゃったと思ったよ。
「結論から申しますとOKだそうです。ただ、この条件だと希望が多すぎますので制約が必要です」
制約?、、訝しんでいると追加説明してくれた。
「もうちょっと条件を狭めるか削除するか考えて欲しいんです」
なるほど、それで制約か。
それじゃあ条件を付け加えて・・・・
「1、能力発動は1日1回のみでその時に前衛職か後衛職を選ぶ
2、前衛職ならば肉体強化+侍・武闘家・忍び・槍士のどれか1つの職業・スキルを持てる
3、後衛職ならば僧侶・弓士・銃士を最大2つ組み合わせ可能で最大5回のスキル発動
回復系は1段階回復出来る(死亡からの蘇生は不可)
こんな制約でどうかな?」
繰り返し確認するようにぶつぶつ言って確認をまた取っているのだろうか、フリーズしてる。
5分程経過した頃、動き始めた。
「内容確認ですけれど、1日1回でいいんですか?」
「いいよ」
「前衛職の場合、その職業に応じた筋力強化になりますがどのくらい強化します?」
「そうだねぇ、目の前の問題を排除出来るくらいかな」
「う~ん、それなら臨機応変に×倍数申請で行きますか、
それと武器は出せませんよ?」
「それでOK、そこら辺から拾ったり準備するから」
「後衛職は弓と銃は出せませんがいいですか?」
「精神力で具現化させてエネルギーみたいなものを打ち出せる?」
「それなら大丈夫です、ただし大きな塊で出すと相当疲労しますよ?」
「なんとかなると思う、そのために最大5発にしてるんだよ、命中補正も付けといてね」
「了解です、それから回復ですが一瞬で治すのは無理ですよ?そんな奇跡起こしたらパニックになります」
「重体→重傷、重傷→軽症、軽症→赤チンに回復出来ればOKだよ、ちょっと回復速度が速いかなってくらいでいい、それから近づけない場合もあるから回復弾として
撃てるようなシステムでお願い」
「了解しました」
またフリーズしてるから最終承認をもらっているんだろう。しばらくするとまた動き出した。
「先ほどの条件でマスターの承認が下りました、この能力を渡す事ができます」
No107君が深呼吸してから改まって問うように聴く。
「最終確認です、この取り決めた能力をもらって実験体となりますか?」
ここまで来たらもちろん肯定だ。
「能力をもらって実験体となります」
宣言した。
「それでは引退するか没収されるまでよろしくお願いしますね」
「ああ、よろしく」
こちらも確認しないといけないことがあった。
「君は私の近くで常駐することになるのかな?」
「はい、終了するまでになります」
ということは、近くに妖精みたいなのがいるとまずいと思うんだが、もしかして私以外見えないんだろうか?
「もしかして他人には不可視なのかい?」
「はい、そうですよ。見えてたら今頃世界中で認知されてます」
ああ、そうだろうな、というかそりゃそうか。
「じゃあ、No107君ってなんか呼びづらいし愛称つけていい?」
「かまいませんよ」
即答かよ・・・・まあいいや。
「君、性別的に女性だよね?見た目で判断してるけど」
完全に見た目は女性なんでそのまま聴いてみる。
「アンドロイドなんで特にそうだとは言えませんが、人格は女性っぽいのがプログラムされてますのでそう考えてもらっていいです」
そうか、じゃあ・・・そうだな、昔飼ってた犬の名前がアレックスだったから・・・
「-・・・じゃあ、クリスでいいかい?」
「了解しました、それではこれからクリスとお呼びください。
そうだ、川田さんのこと、川さんって呼んでいいですか?」
なんか愛称で呼び合うってのもいいなぁ、もちろんOKを出した。
なにもないと思うけれど、出かけてみようか、暇つぶしにもなるし。
ということで着替えようかね。