02 コンタクト
1月の某日
日曜に遅くまで寝ていると・・・・
「おめでとうございま~~~~す、今回選ばれたのはあなたで~~~す」
・・・なんか耳元で囁く、というか側だから大音量に聞こえる声が。
「おお!?なになに???」
低血圧で朝が弱い私が見たものは・・・なんかちっちゃい生き物
UMAか?夢か?別次元か?死んだか?
働いていない頭でなんとか考えていると
「おめでとうございま~~~~す、次に選ばれたのはあなたで~~~す」
「それさっき聞いたわ!!、微妙に言い方変えてんじゃねぇ、なんだよてめぇ」
思わず言ってしまった。
「ちょっと落ち着いてくださいよ、怪しいもんじゃないですよ?」
悪びれもせずに言う小っちゃい生き物
「十分怪しいわ!」
「あんた妖怪か?異世界人か?」
ちょっと血の気が引いた状態であったが平常心を保とうとしながら質問をぶつける。
だって目の前にいるのはファンタジーな世界に出てくる妖精そのものなんだもの。
目の前に現れたら警戒するわ!
「いやだな~、選ばれた人に当選おめでとうと言いに来たんですよ。良かったですね~ラッキーなことなんですよ?」
「いや、だから何が当選なのかラッキーなのか解らん、ちゃんと説明してくれ」
小っちゃい生き物は忘れていたという感じを出さず、出窓部分に降り立ち座って
経緯を話し始めた。
「我々は地球外生命体同盟のもので、私はサポートするために作られたアンドロイドです
実は地球は3,000年前より監視対象となっています」
「ここ100年で、ものすごい進化を遂げている地球人を同盟に迎えるか否か会議でもめているんです」
なんか話が大事になっているようだけど今はスルーすることにした。
だって小っちゃい生き物が飛んで目の前にいるし・・・
「なんでもめているんだ?」
「地球人の行動が解らないからです、残虐な殺し合いをして野蛮な生き物だと思っていたら助け合いもするし、どう扱えばいいのか判断が出来ないんです」
「そんなのその時の状況なんじゃないか?」
小っちゃい生き物は理解できないという顔で
「私たちのマスター達は平和主義者で残虐行為等しない生き物なんです。
口論はありますが基本的に暴力はありません」
「もちろん、同盟以外の生命体に残虐主義の生体はいますが両極端で兼ね備えている生命体は今のところ地球人だけです」
へぇ、そうなんだ宇宙は広いようで意外と単純なんだなと考えていると続きを話し始めた。
どや顔で右手を目の前に挙げて人差し指をビシッと立てる仕草をし
「そこで、ある一つの実験を行うこととしました」
え・・・それは昔あった牛の血がすべて抜かれていたというあの事件の事だろうか?
とビビりながら黙って続きを聞いてみると・・・
「こちらで振り分けた4大陸に250名ずつランダムに異能力・・・超能力と言ったほうが解りやすいですね一つ贈り物をして経過を見るということを始めました」
それで おめでとうございます、か。
今回、私のところに来たのは完全な偶然なわけか。
「もちろん、制約はありますよ。私たちも万能ではありませんから」
「ここで運命の分かれ道です、ここまで聞いて超能力が欲しいですか?」
いきなりかい!、今の時点での選択はきついな。
もう少し聴いてみるか、頭も冴えてきたことだし
「興味ある、もう少し話を聴いてみたいんだけど、いいかい?」
ベッドに正座し目の前の小っちゃい生き物を見る
「了解しました、それでは話を続けますね」
小っちゃい生物も姿勢を正す
話しが再開される前にちょっと確認を
「ちょっとまって、えっと君の名前はなんていうのかな
呼びづらいんだが」
脳内で小っちゃい生き物と連呼するのも疲れるし
面倒くさいし。
「No107デス」
・・・そう来たか、まあいいや
「じゃあ107君続きをお願い」
まだまだ話は長そうだ、休日で助かったと思いながら話の続きに耳を傾けた。