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2-49・・・週始めの揉め事⑤

おお、烏丸先輩かっこいい。

さすがイケメンって何がだろう?と自分にツッコミを入れた。

「彼女達は僕達の連れなんだけど、申し訳ないんだが通してくれないか?」

「はぁ?お前何余裕かましてんの?

女の前だからってカッコつけてんじゃねぇぞ!」

烏丸先輩大丈夫だろうか、相手は10人くらいいるぞ?

それでも引かないところはすごい。

山科、久我(こが先輩も強気な態度で立ってる。

先輩に任せて惚けていると、ついに相手が胸ぐら掴んで来た。

それでも引かない先輩達に、末永・藤井・神戸さんの女性陣はすごい顔でウットリしている。

安心しきっているのだろうか。

エレナ・エリーサ姉妹は普通に立っているだけだけど。

楓は・・・まあどうでもいいか。


揉め始めたところで俺たちも前へ出る。

すると、揉み合いながら顔を近づけて何か言い合っている烏丸先輩が、痺れを切らしたのか少し焦った感じになって、近づいた俺たちにも微かに聞こえるような声で・・・

(何やってんだよ、早く指示通りに動けよ。

金出した分ちゃんと働けよ)

(はぁ?お前何言ってんだ?舐めてんのか?お前)

(ふざけてんなよ、冗談はそのくらいにして早くシナリオ通りにしろよ)

(だからなんの話だよ、もしかしてお前達、あの女の気を引こうと企んでたの?恥ずかしいな)

周りのチンピラ達も、雰囲気がおかしいのを察知して集まり、そのお粗末なシナリオを聴いて爆笑し始めた。

一通り笑った後、護られているはずの女の娘達に、カラクリを暴露するチンピラ達。

それを聴いて末永・藤井・神戸さんは信じられないという顔をする。

その絶望な顔を見て更に爆笑するチンピラ達だったが、平常心を貫く6名に気づいた。

もちろん、俺・優二・正幸・楓・エレナ・エリーサだ。


チンピラ君達は、すでに戦意喪失の先輩を無視して、こちらにターゲットを移してきた。

「お前ら何?何も出来ないんだったら、女置いてとっとと

どっか行けよ、俺たち逃げる奴は追わないから」

その言葉にドッと笑いが起きる。

そんな中、正幸が問いかけた。

「女の娘達をどうするつもり?」

「そんなの決まってるだろ?ここら辺は誰も来ないし、お楽しみが済んだら返してやるよ。

西洋の女なんて珍しいから、壊れるまでヤラレると思うけどな!」

ヘラヘラ笑うチンピラ達に対して、絶望的な顔をする末永・藤井・神戸さん。

その顔を確認してちょっと反論しようとした瞬間、正幸がそいつを殴ってしまった。

「あっ!平君早い!早すぎるよ!」

俺は思わず叫ぶと同時に優二と楓に指をする。

「2人とも!先手必勝だ、減らすぞ!」

そのまま速攻で6名沈める。

この時点で先輩方は空気状態で、もし人質に取られても無視するつもりだけど。

敵も楓からも攻撃されるとは思っていなかったらしく、反応出来ずされるがままだった。

「何なんだよ!お前ら!」

「何を言ってるんだ?お前ら!

女性をなんだと思っている?!お前らみたいなのは許せないんだよ!二度とそんなこと言えないようにしてやるよ!」

いかん、平君がキレてる。

ここまでキレてると俺でも止められるかどうか。

楓を見ると、私じゃ無理って感じに首を振る。

ちょうど4vs4になり、睨み合いとなっていると

「正幸!冷静になりなさい、騎士は常に冷静じゃないと意味が無いわよ!」

エリーサの声に少し落ち着く平君は深呼吸する。

「ごめん、先走った」

それを聞いた3人は無言で首肯する。


気付くといつの間にか、前後の道に数名ずつ立ち塞がっていた。

その雰囲気はSPか?

エレナを見ると、なんか通信機みたいな物を手にしていたので、呼んだのだろうと理解した。

「あんた達、私達を狙った代償がどんなものか分かってないようだから教えてあげるわ」

そう言ってエレナは、自分の正体等丁寧に彼らに教えてあげていた。

自分のやっていた事を軽く考え、好き放題に自分勝手に生きてきた事を今更ながらに重大な罪と認識。

日本だけならまだいいとして、外国の警備に捕まったら容赦無いから。

本当に今更過ぎて同情の余地は無いのだが。


ここでエリーサから救い?の提案が。

「あんた達、これから日本の法律に基づき裁かれる+私の国のSPからの尋問と重い賠償を下されるんだけれど、一つだけ軽減する方法があるわ」

その言葉を聞いてすがり付くように顔を上げる面々。

「日本での罪は消えないけど、私の国の賠償は軽くなるけど話を聴く?

もちろん条件があるけど」

チンピラ君達は顔を見合わせてて頷きあいリーダーと思われる者が返事をする。

「聴かせてくれ」

「OK、まず条件だけど、二度とこのような犯罪を犯さない事が必須。

そして、ここにいる代表4vs4で団体戦を行い勝つ事。

それが出来れば私たち姉妹に対しての無礼は不問にします。

もし負けても無茶な賠償はしないわ、それでどう?

もちろん、今後同じ罪を犯そうとすれば・・・分かっているわよね?」

「戦って勝てば罪の軽減をしてくれるのか?」

「ええ、勝てば私達姉妹に関しては無かったことにしてあげる、負けても前科は記録されるけど賠償の軽減は約束するわ。

10人まとめてね。

それから、万が一勝ったら付き合ってあげても良いわよ?

2時間くらいならね」

平君が絶句し、エレナは諦めた顔で呆れている。

俺はSPの方に、良いのかよ?って確認の合図をすると、みんな何もリアクションしないため肯定してんだなと諦めた。

チンピラ君達はその条件を受け入れるしか無いため承諾。

そして4vsの戦いが組まれてしまった。


チンピラ君達は仲間の中で腕っぷしの強いのが4名。

俺たちは先輩を省いた4名で。

順番はジャンケンで決めて、正幸・俺・優二・楓と決まった。

形式はストリートファイター形式でやる事に。

「メンドくさいからさっさと終わらせよう」

今回付き合ってくれた娘達も疲れているし(精神的に)早く終わらせたいし。

そんな訳で始まった戦いだったけど、ほぼ瞬殺・瞬殺・瞬殺・瞬殺で終わり。

もう4戦目は戦意喪失だったけど。


10名が警察とSPに連れて行かれる時、警察の方からなんか言われて、絶句してこちらを見てた。

これに懲りてちょっとでも更生して欲しい。

ただ、懲りて無い奴が数名いるようだったので、知美にリフレクションを発動してもらった。

再犯しそうな3人に撃ち込んだ後、動きが止まるが2秒程で再起動して狂ったように泣き叫んでいた。

お前が今までやった事の代償だよ。

情け無い、せめて10秒持って欲しかったがどうでもいいかと思い直す。

知美からトレースしますか?と聞かれたけど、何の夢かは何となく分かるから必要ないと返事。

こちらはこれで終わったと思う。


さて、次は身内の裁判かな。

先輩方に向き直った。


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