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2-46・・・週始めの揉め事②

「冗談ってどう言う意味かな?」

ちょっとマズイ雰囲気になった?

その程度でキレ気味になるなよな、ちっちゃいなぁ。


「私たち大学は修了させてるんだけど?アメリカのね。

それに将来は民間の大使として活動するつもりだから。

そちらの言う玉の輿ってどんな地位なのかしら?」

3人とも絶句している、当然か。

黙っている事=返答が無いと判断したようで、トドメの言葉を投げかける。

「私達には役不足のようで。

ごめんなさいね」

そこで終わるはずだったのだけれど・・・

「なんだよ、やっぱり俺たちに敵わないって思ってるんじゃん?」

なんか勝ち誇ったように言い始めた。

「俺たちの方がそいつ等より将来性は良いって。

君たちも俺等に付いていた方がやっぱり良いと思ったんだろ?1番確定とは言えないけどな」

先輩方、その解釈は違うよ〜って言いたかったけど、言えなかった。

プライドもあるだろうし、仲間内で間違いを指摘して欲しかったけど・・・先輩方みんなバカでした。


この時点で先輩3人には興味が無くなっているエレナがとどめを刺す。

「いえいえ、もう間に合っておりますので。

私とエリーサには、剣真と正幸というナイトがおりますし、御三方とは格が違いますので」

それを聞いた3先輩方は顔色が明らかに変わった。

あ〜めんどくさいな、なんでこんなに問題を起こすんだろうか?

そう思っていると3バカ(もう先輩呼ばわりはやめる)が暴力に訴えてきた。

すでにそれを見越していた俺・正幸・優二が、止めると同時に関節を決め拘束する。

2人は何事も無かったかのように椅子に座り、コーヒーを飲んでいる。

「理解出来ましたか?先輩方。

この3名に勝つのは無理だという意味が。

これでも戦いを挑むならば・・・そうですね、ちゃんと挑戦状を持って来て貰えれば、善処しますよ?」

変なフラグを立てないで欲しいんだけど。

後で説教だな。


3バカは周りの視線が冷たいのにやっと気づき、キレ気味に去っていった。

いつのまにか黄色い声は無くなって、非難する声が聞こえてくる。

見た目、心地よい言葉を支持したのなら、最後まで貫き通さなきゃダメだろって言いたいけど、どうでもいいか。

どうせまた同じ行動に出るだろうし。


「そこの2人、ちょっといいかな?!」

「「何?」」

「クールに挑発するのは良いんだけれど、もうちょっと場所と場合を考えんとマズイぞ?

あんなプライドだけで生きてる奴らは何してくるか分からないんだからな」

「そう簡単に手を出せないでしょ?

それにああいう輩はパターンが決まってるから、行動は読みやすいし」

何やら考えがあるようだけど、ロクなもんじゃないだろう、しばらく様子を見る事に。

楓に気を付けてもらうように頼んでおくが、女性にモテる為だけに生きている輩が、面と向かって行動を起こす事は無いと思いたい。

ハァ、何でこんなに次々と問題が起こるかな。

残り時間は15分となり、あと少しで教室に戻らないとなぁって思いながら周りを見渡すと、いつものように囲まれている。

ただ違うのは、平君と優二の周りにもいるって事だ。

いつのまにか俺の周りにも数人いるが、気付くのが遅れてしまった。

なんか話しかけたい様な雰囲気だったんで、どうしたの?って聞くと

「交際してるんですか?」って俺と平君に聴いてきた。

俺たちは顔を見合わせ、顔を横に振りながら

「「いやいや、俺たち女の娘が好きだから!」」

全力で否定すると、周りから爆笑の渦に巻き込まれた。

楓から

「あんた達馬鹿ねぇ、エレナとエリーサ相手に決まってるでしょ?この場合の質問は。

何を明後日の方向に勘違いしてるの?」

それから笑われ続け、ロクな弁解も出来ずに時間になってしまった為、教室へ戻る羽目となった。

楓に助け舟を出したら、知美を持っていかれた、すまない。

そういえば最近、異能力使ってないな~・・・まあいいか。


夕方、下校時に会ったら無事に誤解を解いてもらっていたようで、みんなに挨拶された。

楓曰く、なんか面白い人達みたいな扱いになってるらしく、工業科の俺ら2人はちょっとした人気らしい。

工業科ってヤンキーみたいなイメージがあるらしく、近づき難かったようだ。

BL扱いじゃなきゃ問題ないし、フレンドリーに接してくれると助かる。

俺らの科は男ばかりだから、お互いに紹介とか出来ればいいなと思う。

そんな中、いい感じに上手く収まったと思っていたら昼間の3バカが近寄ってきた。

「おい、昼間は世話になったな」

「何?役不足の意味は分かった?答え合わせに来たの?」

エレナさん~~またそんな事言って喧嘩売るんじゃないよ!

後ろから背中を突いて『やめとけ』と合図したつもりなんだけど・・・

「あなた達みたいな外見でしか勝負出来ない人って、メッキが剥がれると価値がないものね。

それでも女の娘には不自由しないでしょうから幸せでしょ?それなりに」

更に暴走した~~~

仕方ないので割って入ることにした。

「あの、先輩方、この姉妹は敬語をあまり知らないので、こういう言い方しか出来ないんですよ。

申し訳ありません」

そういって頭を下げた。

「まぁ、そういうことなら仕方ないな、俺らも悪かったよ。

上から目線だったからな」

謝罪により怒りの落とし所が見つかってうまい具合に収めてくれたのだろう。

それから姉妹に向直る。

「俺らにも一回チャンスをくれないか?

そっちの2人よりもデートする場所等知ってるし、楽しませられると思うぜ?」

一度断られてプライドが傷ついたのかどうか知らないが、このままでは終われないと思ったんだろうか、モテる奴ってなんでこうも・・・

姉妹は興味なさそうな顔をしているようで返事を保留中。

また助け船を出すことにする。

「エレナ、一度エスコートしてもらえばいいじゃないか?

俺らよりもお洒落な店とか知ってるだろうし、楽しませてくれると思うぞ?」

「剣真が言うなら・・・一度だけお試しならいいわ・・よ・・」

エリーサは納得していないようだったけど、毎週俺らが付き合える訳じゃないのも分かっている為、了承してくれた。

あとは先輩方と直接連絡を取るということで話は付いた。

どう転ぶか分からないけれど、最低2週間は護衛から離れられると思う。

その間に知美とデートでもしようかとのんびり考えていた。


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