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16 レベルアップ

「レベルアップ?またいきなりだな」

突然のことに驚きながらクリスへ説明を求める

「今回、ぎりぎりポイント到達しましたんでアップしてしまったということです」

付帯ボーナス付けること出来ますが何がいいですか?」

「今決めないといけないのかい?」

「後でもいいですよ、ただし24時間以内にして下さいね」

時間制限あるのかよ、何にしようかな。

「ちなみに、保留したりできるのかな?」

当然の疑問を投げかけた

「保留した場合は次回のレベルアップまでお預けとなります」

なんだよ、キャンセルって訳じゃないのか、思い浮かばなかったら次回に持ち越すか。

とりあえず、帰って飯食って寝よう。


次の日は仕事だったんでいつもの通り出勤を。

仕事しながら、昼飯食いながら昨日の事考えるも・・・特にないな。

帰る間際も・・・ないな。

クリスも察していたのかあまり声を掛けて来ることはほとんどなかった。

こんなにアイデア無いもんかとちょっと自分にがっかり。

仕事は比較的早く終わったんでフィットネスクラブへ。

会員なんだけど最近行けてなかったから、体を動かせばなんかいいアイデア浮かぶかも。

1時間30分程トレーニングして気分転換で終わっただけだった。

帰ろう・・・


帰り道、家までの道のりでちょっと細くなる道路があり、片側は溜池がある所を通り掛かった時、

バイクが乗り捨ててあった。

乗り捨ててあったという言い回しが正しいのだろうか?という状態である。

なにせ、ガードレールの横に倒れたバイクがエンジン掛かったまま放置されていたからである。

一度通り過ぎて、雰囲気がおかしいと感じ家に帰りつく前にUターンし、逆方向から通って見ても

廻りに誰もいないし???の状態。

盗んだバイクでも乗り捨てていったのか?と思いながら、まあいいか帰ろう、とまたUターンして

そのまま素通りしようと思い、何気にラジオ切って窓を開けた状態で通っていると・・・

ガードレールの向こう辺りから変な声が。

すでに周りは暗く、人通りも少ないこの道、さすがに焦った・・・

急停止し声が聴こえた辺りに目をやり、耳を傾けるとやはり何か声がする。

「クリス、なにか声聴こえるよな?」

「はい、何かがいるようです、アタック・ガード対応しときますか?」

「いや、いい。それよりもこの廻りに人が隠れてないか?」

警戒しているクリスにサーチを頼み調べてもらう、こんな時くらい頼ってもいいだろう。

クリスも拒否してないしちょっとイレギュラーな事例だと認識しているのだろう。

「いや目の前の声以外に生き物はいないようです」

そうか、それなら暴漢の類ではないか、最近は馬鹿な奴がいるからちょっと警戒したんだが。

「よし、ちょっと草むらを見てみるか」

懐中電灯を持ってガードレールの外側を見ると、足が見えた。

得体のしれない8本脚とかではなく、人間の足が。

「・・・何してるん?」

思わず声掛けてしまった、あまりにもアホら・・・衝撃的だったんで。

「ハンドル操作誤って激突して飛ばされたんです」

「起き上がれないなら引っ張りましょうか?」

という問いかけに

「なんか腰の部分が痛くて起き上がれないんです」

こりゃあ救急車呼んだ方がいいかな、一人では救助無理。

「救急車呼びますね、ダメージ酷そうなんで」

そう言いながら119番へ電話を掛けた。

暫くして救急のサイレンが近づいてきた。

なんというか、こういう場合ってスピード出して来るもんだと思ってたら意外に安全運転で来るんだと

ちょっと意外だった。

見えたところで手を挙げて誘導する。

「こっちです、ここに人が投げ出されてるんです。

なんか腰の部分が痛いって言ってるんで引っ張り上げられなくて」

大まかな説明を行った後、救助用のストレッチャーを隊員が要救助者の近くまで持っていって容体を見ている。

試しに二人掛かりで持ち上げようとしてたけど相当痛がってた。

仕方なく、ストレチャーを真横に置き一瞬浮き上がらせて素早く体の下へ入れ込んでた。

こういう機能になってるんだと感心しながら見てたよ。

そのうち野次馬がぞろぞろと現れだして、人が10人程になってしまった、あんたら暇だね。


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