表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/257

追記⑧・・・行楽へ

子供が生まれて1年が過ぎ、ちょっとだけ子育てに慣れてきた頃に会社の行楽の通知が。

毎年の行事だったような気がするけど、仕事の関係で今までほとんど行ったこと無かったんで忘れてた。

だって・・・24時間365日会社は稼働してるし、コミュ障だし、ブサイクが行っても迷惑だろうし・・・ということで言い訳して逃げてた。

でも、今回は参加する方向で考えている。

だってバスで送り迎えしてくれるから乗ってるだけでいいし、家族分の追加料金を少し出せば参加可能だし部屋も別に用意してくれるということだったので。

追加分なんてカップルの外食1食分にも満たないから激安だ。

それに、クリスだって会社の同僚と久しぶりに話したいだろうし、あの3人娘とも旅行したいだろうから。

こちらはその3人のパートナーと情報交換もしたいし。

監視員なんで中々別行動する場面が無いんだよな、異能力は常時発動型ではないから。

そう計画を立てながら帰ってクリスに告げた。


「うん、行きたい・・・あっ!、でも子供連れでも良いの?迷惑じゃ・・・」

「大丈夫みたいだよ、毎年誰かが連れてきてるみたいだから」

そう言うと安心したようだ。

「部屋は1部屋割り当てられるからゆっくり出来るよ、温泉もあるし確か家族風呂もあったような・・・」

「それならゆっくり出来るね!」

「それじゃ参加の申し込みしておくよ、1ヶ月後だから」

「うん、判った」


それから何事も無く日数が過ぎ、行楽の当日となった。

集合場所に行くと3人娘と妖精君達(不可視状態)がいた。

「お疲れ様、早いねみんな」

「「「お疲れ様です」」」

『『『おはようございます』』』

「みんな久しぶり〜、順調?」

クリスの一言に対して

「まあそれなりにね・・・」

代表して結城さんが答えた。

・・・うまくいってないのかな?

そんな感じに見えないけどな、どうかしたのかな。

「クリスちゃん、それでね・・・・相談があるんだけど今日の夜は・・・その・・・時間ある?」

話しかけているのは結城さんだけど、他の二人も何か相談したい事がありそうな顔をしてる。

困った顔をしながらクリスがこちらを見たんで、頷いてみた。

温泉なら長期休暇をもらって行けばいいからな。

「判った、じゃあ夜に何処で話すの?」

「ちょうど私達3人が大部屋なんだ。

本当は4人割り当てなんだけどね、だから部屋でお願い」

「了解〜、で、川さん、男連中を宜しくね。

夜の繁華街行ったらダメだよ?ちゃんとチェックするからね!」

「・・・了解・・・」

顔は冗談って言ってるけど目が笑ってないよ。


「すいません、川田さん家族の時間をもらってしまって」

優斗から男性陣を代表して詫びの言葉があった。

「いいよ、旅行はまた計画すればいいし。

それよりもあの3人なんかあったのかい?また変な奴に目を付けられてるとか?」

「いえ、そんな事無いように護ってるし、もしあったとしても直ぐに相談してくるはずですから、特に思い当たる事はないですよ?」

そうか・・・それならあっちの方だろうなぁ。

3人ともイケメンだしな、そうかそうか、年頃だもんな。

悩めよ、若人!

「それで、君たちは悩みとか無いのか?

女性陣の夜部屋のトークなら長くなるだろうから朝までコースだぞ?

今日は男会になっちゃうだろうな〜、まぁ部屋はオプションで借りてるから気兼ねなく人サイズになれるぞ」

「そうですね、我々も相談したいことあるしお願いします」

将聖からだった。

みんなの悩みは何となく判るからまた後でということで一時解散した。

これ以上話し込むと、周りからは独り言呟いている変なおじさんに見えるからな。

3人共今は妖精型の不可視状態なんだから仕方ない。

もう念話も出来なくなってるし、そろそろ自分が普通の人間に戻っているんだと理解しないとな。


バスに乗り込んで観光地を廻ってホテルに着く間、みんな思い思いに過ごした。

途中の寄った場所で、参加している他の女性陣が変な奴らにちょっかいを掛けられる事があったけど、何故か大事に至らずに収まった・・・というか勝手に逃げてった。

途中で腹が痛くなったのか、なんか見えない障壁にでもぶつかったのだろうか?

どちらにしても情けないな。

というか、会社の若い男も一緒に乗っていたんだから助けに入って女性陣にアピールしようよ!

今は相手にされなくても記憶にはちょっと残ったと思うぞ?


そんなハプニングもあり、17:00にはホテル着。

先に割り当てられた部屋にクリスと子供3人で入り荷物を置く。

夕食は19:00~らしいから先に温泉に入る事にした。

とは言っても剣真がいるからどちらかが見てないといけないんだけど。

今の所は寝てくれているんで、そっとしておくことにする。

目が覚めた時に誰もいないんじゃ、ガン泣きするのが目に見えているからどうしようかと思ってると、

3人娘が現れた。

「ここも同じ作りなんですね、同じフロワーなんだから一緒か」

「ああ、いらっしゃい、先に4人で温泉行って来れば?

俺が剣真を見ておくから」

クリス達に促す。

「いいの?多分暫く起きないとは思うけど・・・」

「いいよ、ゆっくりしておいで」

「うん、ありがとう。

お言葉に甘えるね」

そう言いながら浴衣を持って4人で出て行った。

監視員である男子は必然的に一緒に留守番になった。


「そういえば夕飯どうするんだ?」

すっかり忘れていた。

彼らは行楽のメンバーでは無かった事を。

「いえ、俺たちは特に食べなくてもいいんで気になさらず」

「いやいや、それでもお互いのパートナーといつも食べてるんだろ?

どうせ宴会が2時間程あるんだし、近くの店で何か食べときな」

そう言いながらお金を渡す。

「いえ、姫達に夕食代は貰ってますので」

将聖が遠慮していたが、握らせた。

「いいから夕食の足しにしときな。

余ったら帰りに飲み物等買ってきてくれ、夜は長いだろうし」

「・・・・解りました、それでは遠慮なく・・・」

そう言いながら受け取ってくれた。

それから女性陣が戻ってくるまで近況報告等やり取りしていると、40分過ぎた頃に戻って来た。

入れ違いに温泉に向かい俺も30分程温泉を堪能。

部屋に戻るとクリスと剣真だけになっていたので、みんなは何処に?と聴いたところ、部屋に戻って宴会参加の支度しに戻ったとの事だった。

多分、化粧等身嗜みの事だろうと勝手に解釈した。

宴会の時間まで少し余裕があった為、夫婦水入らずの雰囲気を少し味わってから宴会場に向かった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ