120 確認後の反省会と・・・
仕事に戻り、事務処理をしばらく行っていると、野郎どもが数人現れた。
「何かあったのか?」
「いえ、彼女達に聴いてもらってありがとうございました」
「何を?」
「いやだなぁ、出会いがあったかとかの話ですよ」
え・・・そんな話したかな?・・・
「そ、そうだっけ?」
「3人ほど出会ったけど終わったとか言ってたじゃないですか」
・・・・あ~~あのことか・・・勘違いしてるな・・・
「でもな、あの3人彼氏候補いるぞ?相当なイケメンだぞ?勝てるのか?」
「「「「・・・・・」」」」
「あの3人は可愛い部類に入ってるけど、あのくらいの歳で彼氏いないほうが逆におかしいと思わないか?
もちろん、アタックは自由だけど今は間が悪いと思う。
せめて後3か月前なら・・・もしかしてとは思うけどな。
タイミング悪かったな」
その言葉にみんな少し考えているようだ。
後悔しても遅いんだよな、もし彼氏がいなくても結局アタックしないくせに。
「いえ、中身で勝負しますよ」
一人の言葉にみんな賛同している。
「中身中身っていうけど、どうやって勝負するんだ?
まあ、みんなは会社の同僚だし、ある程度知っているとは言っても今までアタックもしていなかったから、見込み無し&好意無しと受け止められていたんだろ?
それに・・・結局は見た目が99%だよな?それを覆すには運がないと無理かもよ?」
みんな黙っている。
しばらくして重い口を開けた兵が一言
「見た目がすべてじゃないです!」
よく言った!と言いたいところだけれど・・・
「じゃあさ、この工場で若い女性は何人いる?」
「多分・・・30人はいるかと思いますが?」
「じゃあ、後の27人超の娘に対してアタックしないのかい?」
「「「「そっそれは・・・」」」
反論できないよな、そうだろうと思う。
「代わりに言ってやろうか?
みんな見た目で判断しているからだよ、もちろん同じ部署で中身見て判断しているのもあるだろうし、彼氏もいる娘もいるだろう。
でも結局見た目重視で選んでいるからあの3人なんだよ。
この工場で多分上位だろうしな。
それでも見た目で判断していないと言うならアタックしてみればいい。
ついでに言っとくと優良物件だぞ?あの3人は。だからがんばれ!」
思いを胸に仕事に戻っていく4人を見送りながら・・・多分無理だなと思っていた。
己の見た目はともかく、指摘に対して言い訳先行と行動力皆無なところが目立っているから。
誰かと上手く行ってくれればいいんだけれど・・・難しいか。
いや、その前にクリスが横で聴いているのにあの対応は無いわ。
ドン引きしているのに気が付かないところは特に。
「クリス、もしかして・・・もしかする?」
「?言っている言葉は判らないけれど、何となく察することが出来るから・・・”当然”と言っておくわ」
あの4人の敗北が決定した瞬間だった。
「少しオブラートに包んでやってくれよ・・・」
それが精いっぱいだった。
仕事が終わり、帰宅するとユウヤ達はまだ帰っていなかった。
今日は仕事って言ってたな、相変わらず護衛の仕事が多いのだろうか。
しばらくしたら帰ってくるだろう。
ご飯の準備して風呂入って待つか、と言っても飯はすでにタイマーで炊いてあるし後は焼くだけだしな。
「風呂に入るか・・・」
着替えを持って脱衣所に行くとクリスがすでに入っていた。
「あっ・・・ごめん・・・」
反射的に扉を閉めようとした。
「えっ?ああ一緒に入ろうよ?何を今更恥ずかしがってんの?」
「えっ、ああそうだな、入ろうか」
風呂につかりながら他愛もない話をして過ごす。
それから30分で風呂を上がったところで二人が帰ってきた。
「「だいま~」」
「お帰り~、遅かったな」
「うん、実はさ、話したいことがあるんだけど」
珍しくまじめな顔してるな。
「重要なことか?」
「うん、まあ将来の重要事項も含まれるかな」
そうか・・・飯食ってから話すか。
「じゃあ、先に飯食ってから話そうか」
急いで飯の準備に取り掛かった。